渡辺直美、成功のきっかけは全部“カン”
映画『クレヨンしんちゃん』『ちびまる子ちゃん』『きかんしゃトーマス』『ドラえもん』に続き、『劇場版「美少女戦士セーラームーン Eternal」《前編・後編》』でアニメーション映画の声優に挑んだ渡辺直美が、芸人の枠も日本の国境をも超えた活動に向かう心持について語った。
少女漫画雑誌「なかよし」で連載された「美少女戦士セーラームーン」を原作にしたアニメの約25年ぶりの新作映画となる本作。皆既日食の日、月野うさぎとちびうさのもとに突如ペガサス/エリオスが現れ、うさぎたちに助けを求めるところから物語が動き出す。渡辺は、セーラームーンたちの前に立ちはだかる敵・ジルコニアの声優を務めた。
「美少女戦士セーラームーン」は自分の使命を知ったごく普通の女の子が華麗に変身し、仲間と力を合わせて困難に立ち向かう物語。渡辺は、ひとりでは出来ないことも仲間の力を借りて成し遂げていくセーラー戦士たちと、動画配信やプロデュース業など幅広い活動をする自身が仕事に向かう姿勢との間に共通点を感じたという。
「昔は人に頼るのは迷惑だと思っていたのですが、最近は出来ないことは出来る人に任せた方がいいと思っています。みんながいたらもっと強くなれる。仲間って大事だと思うようになりました」と意識の変化を実感する。
例えば絵を描くことについて。小学6年生の頃に四コマ漫画家になる夢を抱いて漫画ばかり描いていたものの「人物の横顔しか描けず、全員が同じ方を向いているみたいになってしまい、あまりのレベルの低さに夢を諦めました(笑)。私がプロデュースするファッションブランドでも、Tシャツにプリントする絵などはプロにお願いします。自分ひとりじゃ出来ないことは多い。楽しそう! と人が集まってくれるようなモノづくりができる人になりたい」と現在の夢を描く。
そんなモノづくりの最初の一歩を問うと、「全部、カンです。あと大事にしているのは、それを考えたときにワクワクするかどうか」と渡辺。YouTubeを始めたことについても「ずっとやりたかったんですけど、コンセプトを含め、どうやるかがピンとこなくて。ある日それが降りてきて、『あっ、このパターンいいかも。明後日から始めてもいいですか?』とすぐにスタッフに連絡をしました。一緒にいたらウザいタイプですよね。だいぶ振り回す系です!」と笑い飛ばす。
一度アイデアが浮かぶと「いまやらないと、もうダメになっちゃう」と抜群の行動力を発揮する。仲間と打ち合わせをしていても「あんなことをしよう! こんなことはどう? とアイデアが多過ぎて、後半はみんなほとんど聞いていないと思います(笑)。でもそうして、わ~! と走り出す私と一緒に走ってくれる人がいるのはありがたいです」と改めて仲間の大切さに思いをはせる。
あらゆる活動に生かすネタを常に探している日常については、「そのことがパワーにもなるけど、もちろん疲れる面もある」と認める。それでいて発信し続けることが大事だと実感しているそうで、「『セーラームーン』がたくさんの人に長年愛されるように、私も立ち止まらず常に進化していきたい。何か私が伝えられることがあったらいいなと思っているんです」と前を向く。渡辺直美の進化は、どこまで続くのだろう?(取材・文:浅見祥子)