『Fukushima 50』金ローで今夜!見どころをチェック
映画『Fukushima 50(フクシマフィフティ)』が12日よる9時より日本テレビ系「金曜ロードSHOW!」にて本編ノーカットで放送。見どころを紹介する。
【動画】本格セットで撮影!『Fukushima 50』予告編(注意:津波のシーンあり)
本作は、東日本大震災による福島第一原子力発電所事故発生以降も現場に残り、命がけで奮闘した作業員たちの姿を描く人間ドラマ。福島第一原発で当直を担当していた伊崎利夫を中心に、未曾有の事態を防ぐために戦い続けた50人の知られざる物語が描き出される。佐藤浩市、渡辺謙、吉岡秀隆、緒形直人、火野正平、平田満、萩原聖人、吉岡里帆、斎藤工、佐野史郎、安田成美ら実力派が集結した。
『Fukushima 50』のあらすじは?
2011年3月11日、午後2時46分。当直として福島第一原子力発電所の中央制御室にいた伊崎利夫(佐藤)は、発電所所長の吉田昌郎(渡辺)と連絡を取りながら対応に迫られていた。そんななか緊急津波警報が発令され、緊急時対策室総務班の浅野真里(安田)は職員に避難を呼びかけるも、巨大な津波が原発に押し寄せて発電機が水没。午後3時40分には発電所内が全交流電源喪失の状態に。
原子炉の冷却装置が動かなければメルトダウンに至るという状況下、原発から半径2キロ以内の住民に避難指示が発出。伊崎の娘・遥香(吉岡里帆)ら家族も避難する。原子炉周辺の放射線量は上がり続け、原子炉格納容器の圧力も上昇。伊崎と吉田は格納容器の圧力を抜くための「ベント」を決意し、ベテランの作業員からベントを行うメンバーを募る。伊崎の思いを受けて、作業員たちが担当を申し出るのだった。一方、吉田はベント実施に向けて調整に当たるが、状況がわからないことに苛立つ総理大臣(佐野)は吉田のもとへ向かい……。
現場を再現した本格セットでの撮影
撮影は細部に至るまでリアリティーを追求。東京・調布の角川大映スタジオには舞台となる1・2号機中央制御室と緊急時対策室のセットが作られた。中央制御室の壁に並ぶ計器は半世紀ほど操業していた原子力発電所とまったく同じデザインを再現。緊急時対策室もテーブルの位置や壁の色が実物と同じように作り込まれている。
また、陸上自衛隊の協力のもと要人輸送ヘリ「スーパーピューマ」が登場するほか、日本映画としては初めてアメリカ軍の協力を受けて撮影が実現した。トモダチ作戦のシーンは在日アメリカ軍横田基地で撮影が行われ、基地内で勤務する兵士もエキストラとして参加することとなった。
日本アカデミー賞では12部門で優秀賞を受賞
監督を務めたのは『沈まぬ太陽』『空母いぶき』などの若松節朗。脚本をドラマシリーズ「沈まぬ太陽」などの前川洋一、音楽を『レッドクリフ』シリーズや『新聞記者』などの岩代太郎が担当した。
本作は、第44回日本アカデミー賞では12部門(作品賞、監督賞、脚本賞、主演男優賞、助演男優賞、助演女優賞、音楽賞、撮影賞、照明賞、美術賞、録音賞、編集賞)で優秀賞に輝いた。授賞式は3月19日に開催される予定となっている。(編集部・大内啓輔)