品川ヒロシ監督のクラファンに庄司も出資「今日が品川庄司のリスタートですよ!」
お笑いコンビ品川庄司として活動する傍ら、映画監督としても活躍する品川ヒロシが21日、ユナイテッド・シネマ アクアシティお台場で行われた自身の監督映画『リスタート』の再出発決起会イベントに来場。相方の庄司智春も出資したというクラウドファンディングのリターンとして、品川監督と一緒に写真撮影を行う一幕があった。この日は出演者であるEMILY、SWAY、松田大輔も来場した。
品川ヒロシ監督が支援者への無事リターンに安堵!『リスタート』再出発決起会【写真】
本作は、これまで『ドロップ』『漫才ギャング』を監督した品川が北海道下川町を舞台に一人の女性の挫折と再生を描く人間ドラマ。都会でシンガー・ソングライターになる夢に破れ帰郷した女性が、心の傷を癒やしていく姿が描かれる。2019年6月から9月にかけてクラウドファンディングが行われ、およそ700名が支援し、目標額の約2倍の額となる953万円を集めた。この日のイベントには主に、その支援者たちが招待された。
壇上で品川は「クラウドファンディングに参加した方をけっこうお待たせしているなという罪悪感がありました。いつリターンができるんだろうという思いで2年が過ぎました。本当は去年の春ということで準備していたので申し訳ないなと思い、長い間待っていただいてありがとうございます」と参加者に感謝の思いを述べた。
また、品川作品としては珍しい女性が主人公の作品となっており、そのことを指摘されると、「何の気もなしというか。今回は女性主役でいこうということではなかった」と切り出し、「娘が産まれたから、というのはあるかもしれない。実は今までの僕の映画を、娘は観ていないんですよ。娘はゾンビも嫌いだし、今までの作品は下ネタがあったし、暴力もあるし。でも『リスタート』なら娘に見せられるかな」と新境地となる本作についての思いを明かした。
主人公の未央を演じるのはフォークデュオ「HONEBONE」のEMILY。品川はたまたまテレビ番組「家、ついて行ってイイですか?」に出演する姿を見たことがきっかけでEMILYをキャスティングしたという。EMILYも「口約束で終わるんじゃないかと思っていました。本当に映画が実現するとは思っていなかったですね」と振り返りつつ、感激の表情を見せた。
一方の庄司は、品川やスタッフに内緒でクラウドファンディングに出資。この日のイベントでは、リターンとして用意された「プレミア上映会で監督と記念撮影ができる」という権利をサプライズで行使し、品川監督を驚かせようと考えていたという。ところが、庄司が出資したという情報はあっという間にスタッフの知るところとなり、すぐに品川の耳にも入ることに。庄司は「本来なら僕も(客席)にい(てサプライズをす)るはずだったのですが、予定が狂った」と苦笑い。品川も「すぐにバレるのが庄司らしい」と笑う。
この日、登壇者たちは「リスタートしたこと」というエピソードも披露。そこで「品庄を結成して25~6年くらい。ご存じの通り不仲ということでやってきて、ネタを書いたことを感謝しろと言われ続けてきた」と切り出した庄司は、「いつも喧嘩していたのですが、今日、楽屋に行ったら『庄司、ありがとな』と言ってくれて、鳥肌立っちゃった。すごいなと思って。だから今日が品川庄司のリスタートですよ!」と明かす。
品川も「いつも(感謝を)言ってるよ」と笑いつつ、「例えば結婚生活でも、美味しいと思っても『美味しい、ありがとな』と言わないと伝わらないことはある。庄司はネタを作っても感謝の言葉がなかったけど、あるときからドーナツを差し入れするようになって、輪をつなごうとしているんだなと。そこからが品庄のリスタートでした」と述懐。その後、庄司のクラウドファンディングのリターンである品川監督との写真撮影が行われ、会場は大いに湧いた。(取材・文:壬生智裕)
映画『リスタート』は7月16日より全国公開 7月9日より北海道地区先行公開