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なにわ男子・道枝駿佑、恋心を否定しない優しい世界「消えた初恋」で新境地!

道枝駿佑と目黒蓮
道枝駿佑と目黒蓮 - (C) テレビ朝日

 話題沸騰中のドラマ「消えた初恋」(テレビ朝日系・土曜よる11時30分~放送)で、Snow Man目黒蓮とダブル主演を務めるなにわ男子道枝駿佑。11月12日にいよいよCDデビューを控え、今まさに勢いに乗る道枝だが、本作で演じる高校生・青木のナチュラルな芝居が注目を浴びている。

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 本作は、原案・ひねくれ渡、作画・アルコによる同名人気漫画を原作としたピュアなラブコメディー。ある日、密かに想いを寄せる橋下さん(福本莉子)から借りた消しゴムのカバーの下に、「イダくん(ハートマーク)」の文字を見つけた青木(道枝)は、ショックを受ける。プリントが回ってきて消しゴムを落としてしまうのだが、消しゴムを拾った井田(目黒)は、「青木が自分のことを好きなのでは」と勘違い。すぐさま誤解を解こうとする青木だが、橋下さんの恋心がバレないよう核心を避けるあまり、より疑惑を深めていくことに。しかし、さまざまなできごとを経て、次第に井田に惹かれていく青木。芽生え始めた恋心を押し込めようとするが、気付けば井田の姿を目で追ってしまう。

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 本作には、恋する心を否定しない、優しい世界が描かれている。青木が自分のことを好きなのかもしれない可能性に驚きつつも、青木と向き合ってみようと考える井田。青木の、井田への想いを知り応援する橋下さん。井田に恋する自分を「普通じゃない」という青木に対し、「じゃあその“普通”が間違ってるだろ」「誰を好きだろうと、青木は青木だ」と言い切る親友・あっくん(鈴木仁)と眩しいほどピュアな恋心と、登場人物の言葉一つひとつに心が洗われる。「ヤスコとケンジ」「俺物語!!」など、ポップで躍動感のあるアルコの作画とテンポもうまく表現しており、原作ファンからもSNS上で好評の声が上がっている。

 道枝は、映画・ドラマにコンスタントに出演し、さまざまな「高校生」を演じてきた。グループ主演を果たした「メンズ校」(2020)では閉鎖された男子校生たちのひと夏を、『461個のおべんとう』(2020)では、思春期の心の揺れ動きを繊細に演じ、終盤で見せた心のモヤを晴らすように叫ぶシーンは印象深い。

 「俺の家の話」(2021)で演じたのは、能の伝統家系に生まれたゆえ進路に悩むイマドキの高校生。宮藤官九郎作品ならではのコミカルな芝居で、新たな一面を見せた。24時間テレビ内スペシャルドラマ「生徒が人生をやり直せる学校」(2021)では、複雑な家庭環境ゆえ人生を諦めている高校生という難しい役どころに挑戦。ラストシーンで見せた笑顔は、同作の救いといえる名シーンだった。

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 「消えた初恋」ほど恋愛に主軸を置いた作品は、道枝にとって新境地だ(オムニバス作品をのぞく)。無意識に井田を追ってしまう恋する瞳はときに微笑ましく、ときに切ない。落ち込む背中はシュンと丸まり、180cm近い長身が小さく見えるほど全身で感情を表現している道枝は、くるくる変わる表情やポップなモノローグでも視聴者を惹き込む。ピュアで単純、感情豊かで人間らしい青木は、これまで道枝が演じてきた役どころとは少々異なるが、むしろ素顔の道枝に近いキャラクター。彼が持つ唯一無二の透明感が、本作の美しく優しい世界観を際立たせている。(新亜希子)

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