藤ヶ谷太輔、メンバーに思わず敬語 主演作のチケットを初めてプレゼント
藤ヶ谷太輔(Kis-My-Ft2)が24日、TOHOシネマズ日比谷で行われた映画『そして僕は途方に暮れる』の公開御礼舞台あいさつに来場。「挑戦を見届けてもらいたいという気持ちもあった」という本作のチケットをメンバーに手渡したことを明かしたこの日は共演者の前田敦子、中尾明慶、三浦大輔監督も来場した。
『そして僕は途方に暮れる』は、舞台演出家でもある三浦監督が2018年に手掛けた同名舞台を自ら監督と脚本を務めて映画化した作品。自堕落な生活を送り、ささいなきっかけから恋人や親友、家族などあらゆる人間関係を断ち切ろうとする菅原裕一(藤ヶ谷)の逃避行を描く。
公開から10日以上が過ぎ、会場内にはすでに複数回鑑賞しているという観客も多く足を運んでいる本作。なかには10回観賞したという人も見受けられると、前田が「ほぼ毎日じゃないですか!」と驚きを隠せない。観客の感想はしっかりとチェックしているという藤ヶ谷は「実はSNSで届いた感想は、宣伝部の方が紙に(プリントアウト)してくれるので、それを読ませてもらっています」と意外にもアナログ派であることを明かして、会場の笑いを誘う。
続けて「男性の方が観に来てくださるのが多いと知れたのがよかったですし、男性女性で感想が違うのが読んでて面白かったです」という藤ヶ谷。それに中尾は「なんで頑なに紙なんですか? そろそろやりましょう」ともあきれた様子を見せるも、藤ヶ谷は「でも紙は見やすいですよ。表にも裏にも書いてありますからね。両面印刷ですから」と返答し、会場は大笑い。
そんななかで印象に残ったのは「ファンの皆さんは『こういう藤ヶ谷太輔を見たことがなかった』ということ。もちろん僕も意識していましたけど、ステージとは違う自分を見せたいと思っていたので、僕を知らない方、僕の芝居を初めて観た方もたくさんいるので、こういう芝居をするのかという感想はうれしかったですね」としみじみ。
また、Kis-My-Ft2のメンバーにはムビチケ前売券をプレゼントしたとのことで「メンバーには初めて自分の作品のチケットを渡しました。恥ずかしさもあるし、不思議と『映画よかったら観てください』と敬語になってしまって。恥ずかしさもあるし、挑戦を見届けてもらいたいという気持ちもあったので。その時に『映画観て』というのも違うなと思ったので。みんなきっと観てくれると思います」という。
ほかにも「舞台版も観ておけばよかった」という感想もうれしかったと語る藤ヶ谷。三浦監督が「もしかしたら再演の可能性も」とつぶやくと、これまで本作の撮影はつらかったと公言している藤ヶ谷は遮るように「今日は皆さん、寒い中来てくださってありがとうございます! 寒波が来ているんで。次の質問は何かありますか?」と話をそらし、会場を沸かせる。
舞台版からおよそ5年をともにしてきた登壇者たち。藤ヶ谷が「やはり今回のプロモーションを通してより距離も近づいた気もするし、お互いのLINEも交換してご飯に行こうという約束もしました。映画の時は楽しい思い出が何もなかったので、よかったです」と語ると、三浦監督も「3人には感謝しています。5年も付き合わせちゃったというか。よくやってくれたので、感謝しかないですね」としみじみ。
藤ヶ谷も「PRとしては今日が最後なので、さみしい思いもありつつも、楽しかったです。監督には冗談をいろいろと言わせていただいてますけど、本当に機会があったら、またご一緒したいと思ってますんで」とコメントすると、三浦監督は「言いましたね!」とうれしそうな表情になり、会場からも拍手があがる。
「軽いやつならね」と付け加えた藤ヶ谷だが、前田が「軽いやつなんて絶対ない!」と返し、不安になったのか「やっぱやめます!」と宣言を翻すも「僕は本業でアイドルをやっていますけど、でもアイドルも一生懸命神経を注いで芝居に向き合ってますので。そういう俳優としての一面で勝負するということを、僕自身も大事にしていきたいですし、三浦さんに俳優としての幅を広げていただけたなと思っています」と感謝を述べた。(取材・文:壬生智裕)
映画『そして僕は途方に暮れる』は全国公開中