伊藤健太郎、本宮泰風が「病気か?」と驚くほどの豹変ぶり
俳優の伊藤健太郎が19日、都内で行われた主演映画『静かなるドン』の完成報告会見に出席し、名作の再映画化に携われる喜びや、撮影時のエピソードを語った。会見には本宮泰風、筧美和子も出席した。
ドラマ「アバランチ」や映画『それでも、僕は夢を見る』などを手掛けた山口健人が監督を務める本作は、高杉真宙主演映画『ナニワ金融道』に続く「令和アウトローレーベル」の第二弾作品。累計発行部数4,500万部を突破した同名漫画を原作に、昼はサラリーマンの草食系男子、夜は暴力団総長という二つの顔を持つ近藤静也を主人公にした物語が展開する。
伊藤は「世代ではない僕も知っている有名な作品に、近藤静也役で出させていただけると聞いたときはうれしかったですし、すごい気合を入れて現場に向かいました」と打ち明け、「原作を読み込んだりせず、前作も観ずに現場に入ったので、令和ならではのものができたと思います」と声を張る。
出演とともに総合プロデュースを担当する本宮も、「劇中では静也の教育係をしておりますが、プライベートでは伊藤健太郎の教育係をしようと思っています」と宣言して報道陣の笑いを誘いつつ、「伊藤健太郎がどういう俳優なのか? というところから始まりましたが、役者としてのセンスが素晴らしいことにびっくりしました。それをどう生かすかがこの作品のテーマでもあり、それが上手いこと映像に出ていると思います」と自信を見せる。
撮影は、昼と夜のシーンに分けてまとめて行ったそうで、伊藤は「別の作品にインする気持ちで現場にいました。一番意識したのは姿勢で、ビジュアルのギャップがあればあるほど面白いと思いました。あとは、(昼シーンは)テンションマックスでやりました」と思い返す。すると、本宮も「コイツ、病気なんじゃないか? というくらい振り幅をつけてやってくれました」と撮影現場の様子を明かす。また、伊藤が「夜の街でサングラスをかけて、スーツをバシッと決めていると、近藤静也をやっているなぁと思いました」と感激すると、本宮は「夜のシーンでサングラスをかけて刀を振るうことがどれだけ大変かを知っているので、よく頑張ったと思います。運動神経の良さは目を見張るものがありました」と感心した。
印象に残ったキャストにも言及。伊藤は「寺島進さんとご一緒させていただいてうれしかったです」と初共演を喜ぶ一方、ビンタをされるシーンでは「テイクを重ねるごとに強くなる」うえに、本宮が「アイツ、『まだイケます』って言ってます」と煽ったそうで、「終わる頃には(頬が)赤くなった」と苦笑い。しかし、そのおかげもあり「迫力ある画になりました」と充実した表情ものぞかせていた。(錦怜那)
映画『静かなるドン』は前編5月12日から18日、後編19日から25日連続上映