悲愴感増すほど輝く岩田剛典 「あなして」新名さんに落ちる視聴者続出
奈緒主演のフジテレビ・木曜劇場「あなたがしてくれなくても」（毎週木曜22時～）で、許されぬ恋に身を焦がすデキる上司・誠を演じる岩田剛典。25日放送の第7話ではいまだかつてないボロボロの姿に「切ない」の声が相次ぎ、悲愴感が増せば増すほど輝いている。
本作は、30代～40代の女性を中心に反響を呼んだハルノ晴の累計部数830万部（電子＋紙）の同名コミックを原作に、吉野みち（奈緒）＆陽一（永山瑛太）と、新名楓（田中みな実）＆誠（岩田剛典）、2組の30代“レス”夫婦のすれ違いを描く大人向けの恋愛ドラマ。チーフ演出をドラマ「昼顔～平日午後3時の恋人たち」（2014）で社会現象を巻き起こした西谷弘監督が務めている。
稲葉浩志の挿入歌「ダンスはうまく踊れない」も話題の本作。登場人物の中でも注目を浴びているのが、度々「新名さん」のワードがTwitterトレンド入りする“ニーニャ”こと新名誠。みちの会社の上司で、優秀かつ人望も厚く、キャリアウーマンの妻・楓に代わって家事もこなすパーフェクトな夫だった。しかし、仕事に忙殺される妻とのレス生活に悩み、3分すら夫婦の時間を過ごすことができず、妻のために作った夕食はいつも手つかずだった。
楓との溝が決定的になったのが、結婚記念日での出来事。仕事のトラブルを理由に妻にディナーをドタキャンされたあげくキスを拒まれた誠は、みちに電話をかけながら憔悴しきった姿で一人街を歩いていた。待てども待てども妻に背を向け続けられ、岩田が哀し気な表情を見せるたびにネット上では同情、あるいはときめく声で沸いていたが、7話では悲愴感がピークに。
夫と旅行に行ったというみち（実は嘘）を笑顔で祝福し、自分も妻とディナーをやり直したと報告する誠だが、みちへの思いは募るばかり。みちとのLINE履歴を消し、思い出の写真も消そうとするも水族館デートで水槽に写ったみちだけは消すことができない。母（大塚寧々）と楓が子作りの話題で盛り上がっていても浮かない表情で、楓とベッドを共にしてもみちとのキスがよぎって寸止め状態に。やがて帰宅が苦痛になり、泥酔して玄関に倒れ込むありさまだった。
妻に浮気の疑惑を向けられるとあっさり認め、体ではなく精神的に頼ったと正直に告白してしまったり、カーナビ履歴にデートの行き先を残したり、スマホにみちの写真を残してしまったり。「詰めが甘い」と指摘の声も多い一方、パーフェクトな男の剥き出しになった姿が世の女性をわしづかみにしている。（石川友里恵）