岩井俊二『キリエのうた』新キャスト発表 江口洋介が松村北斗の伯父役 村上虹郎、大塚愛、樋口真嗣ら豪華共演
岩井俊二監督の最新作『キリエのうた』（10月13日公開）の新キャストが、11日に丸の内TOEIで開催された完成報告イベントにて発表され、江口洋介、吉瀬美智子、奥菜恵、浅田美代子、北村有起哉、大塚愛、粗品（霜降り明星）ら18名の出演が明らかになった。この日は江口ら7人と岩井監督のほか、主演のアイナ・ジ・エンド、共演の松村北斗（SixTONES）、黒木華、広瀬すずも登壇した。
本作は、映画『スワロウテイル』や『リリイ・シュシュのすべて』などの岩井監督と小林武史（音楽）がタッグを組んだ音楽映画。歌うことでしか“声”が出せない路上ミュージシャン・キリエ（アイナ）がつなぐ、13年にも及ぶ壮大な愛の物語を描き出す。
出演が決定した江口は、松村ふんする潮見夏彦の伯父・潮見加寿彦を演じ、吉瀬が母・真砂美役を担当。広瀬が演じるキリエのマネージャー・イツコの母を奥菜が、祖母を浅田が演じるほか、北村が音楽プロデューサー・根岸凡役、大塚がキリエの母役、粗品がキーボード奏者・日高山茶花役を担当する。
さらに、ギタリスト・風琴役で村上虹郎、ストリートミュージシャン・松坂珈琲役で笠原秀幸、夏彦の父・潮見崇役で映画監督の樋口真嗣。イツコの母の恋人役で石井竜也、イツコの元恋人役で豊原功補、イツコの元恋人のガールフレンド役で松本まりかが出演する。そのほか、松浦祐也、矢山花、七尾旅人、ロバートキャンベル、安藤裕子もキャストに名を連ねる。
イベントに登壇した江口は『スワロウテイル』、奥菜はドラマ「打ち上げ花火、下から見るか？横から見るか？」で岩井監督と作品を共にしているが、吉瀬、浅田、北村、大塚、粗品は初めての岩井組となる。
吉瀬は「最初お話をいただいたときは『なんで私がキャスティングされたんだろう。間違いではないのかな』とドキドキしていたんです」と正直な胸の内を明かすと、「でも松村君の母親役と聞いてなるほどと思いました」と語る。その理由について吉瀬は、「結構ファンの方から、顔が似ているから親子をやってほしいというリクエストを書き込みで見たことがあったんです。だからか……と思って。江口さんもお兄さんの役なので、この3人顔系統が一緒なんですかね」と笑う。
松村も、江口や吉瀬と似ている自覚があるようで「恐れ多いですが、そういっていただくことがあります」と述べると、「松村北斗を将来育成成功したら、江口洋介さんになると言っていただけることが多いです」と周囲の反響を語っていた。
イベントの司会を務めた粗品から、「そういう理由なんですか？」と問われた岩井監督は「それは一つあります」と述べると、「親子関係をキャストするとき、間違いなくDNAが繋がっているなということをすごく意識しながらやっています」と説明する。
広瀬ふんするイツコの母親を演じる奥菜も、「わたしも一度だけですが、広瀬すずちゃんに似ているねって言われたことがあります」と告白すると、広瀬も「嬉しいです」と笑顔で返答していた。（磯部正和）