赤楚衛二、ピー音交えた異例の見どころ解説
赤楚衛二が1日、都内で行われたNetflix映画『ゾン100~ゾンビになるまでにしたい100のこと~』(8月3日より世界独占配信)配信記念イベントに来場し、ネタバレを防ぐためにピー音を交えながら必死に作品を解説するも、共演者たちからは「横で聞いていても全然わからない」とツッコミを入れられる一幕があった。この日は共演の白石麻衣、柳俊太郎、北村一輝、監督の石田雄介も来場した。
「今際の国のアリス」の麻生羽呂原作、高田康太郎作画によるコミックを実写映画化した本作。ブラック企業に勤め心身共に疲れ切った青年・天道輝(てんどう・あきら)が、街中にゾンビが増殖した極限状況を「もう、今日から会社に行かなくてもいいんじゃね!?」と逆転の発想で前向きに捉え、先延ばしにしてきたささやかな夢や目標を実現していくさまが描かれる。
赤楚は、演じる主人公・天道輝について「すごく前向きで明るい、ポジティブなキャラクターですが、ブラック企業で上司の小杉さん(北村)にコテンパンにされて。ゾンビのように生きているんですけど、パンデミックが起こって。世界が180度変わるような人物です。とにかく本当にまっすぐで、人を助けたいと思いが人一倍強い、優しいキャラクターです」と解説しつつも、ゾンビの出現に大喜びするようなキャラクターに「一人だけぶっ飛んでいます」と笑いながら付け加えた。
さらに本編を彩るコミカルさとリアリティーのバランスについて、「個人的にはコメディー要素を意識していなくて。シチュエーションとしては、これはネタバレになるんですが、(ピー)ゾンビと(ピー)するときに、(ピー)となるんですけど……。これネタバレ駄目なんですよね。そことかも(ピー)することしかできなかったけど。あそこのシーンとかも」と解説する赤楚。北村たちからは「横で聞いていても全然分からない」とツッコミを入れられ、赤楚自身も「僕も何を言ってるか分からない」と笑いながらも、「とにかくシチュエーションが面白いだけで、本人たちはしっかりと生きているので、笑わせてやろうという気持ちでなく、純粋な気持ちで演じさせていただきました」と続けた。
ところが続く白石があっけらかんと「サメゾンビとかと対決するときはしっかり真面目に、真剣に……」と語り、その姿を“言っていいの?”と言いたげな顔で見ていた赤楚の姿に会場は爆笑。すでに解禁された予告映像にサメゾンビは映っていたとのことで、白石は「(ピー)と言った方が良かった?」といたずらっぽく笑っていた。
そして輝の大学時代の友人でアメフト仲間のケンチョを演じた柳は、非常にリアルなゾンビについて「めちゃくちゃリアルでしたね。ゾンビって存在するんだと思いました」と真顔でコメントし、場内は大笑い。そのゾンビの動きについても赤楚が「あれもすごい石田さんがディレクションをやってまして。目が見えないということで、眼球を動かすなというオーダーからはじまり、そこから意志がないからぶつかっても手をつかないとか、転んでも手をつかないとか、意志を感じさせるものを一切排除するとか、そういうことをやっていました」と説明していた。
最後のコメントを求められた赤楚は、「これから上映される作品のエンディングを見てもらうと、たくさんの人の名前が並んでいることが分かると思います。やっとだなという気持ちがあるけど、演じていても思ったけど、これを見終わった後に、すごく前向きな気持ちになれるというか。僕自身も勇気づけられるというか、エンタメの力ってすごいなと、この作品を観て思いましたし、この作品に出ている皆さんと出会えて良かったなと思える作品なので。この夏はゾン100を楽しんでいただきたいと思います」と会場に呼びかけた。(取材・文:壬生智裕)