宮沢りえ50歳、今の自分に自信 年を重ねること「もっと楽しくなりそう」
宮沢りえが3日、都内で行われた映画『火の鳥 エデンの花』の公開記念舞台あいさつに登壇。現在50歳の宮沢は、火の鳥の“不老不死”伝説にちなみ、老いることについての見解を語った。この日は、窪塚洋介、吉田帆乃華、イッセー尾形も来場した。
本作は、漫画の神様・手塚治虫のコミック「火の鳥」の一編「望郷編」をアニメ化した、壮大な愛と冒険の物語。惑星エデンで1,300年も眠っていた女性ロミ(宮沢)は、目覚めると新人類が築いた都市エデン17の女王として祭り上げられる。帰郷の思いに駆られたロミは、宮殿で出会った少年コム(吉田)と地球を目指す。監督は『ムタフカズ』などの見祥示郎が務めた。
11月3日は手塚の誕生日。宮沢は「偶然なのか必然なのかわかりませんけど、すごくうれしいですね。映画の中の火の鳥が手塚さんのように思えて、どこからか見てくれているんじゃないかなと思って、すごくうれしいです」とにっこり。
キャストの中で最後の方にアフレコに挑んだ宮沢は、「そのときにコムの声を聞きながらやっていたので、今とってもミーハーな気持ちで『あっ、コムだぁ』と思いました」とうれしそうに吉田を見つめる。吉田は「わたしは(アフレコが)初めてだったから、アニメを観たときに、みんな上手だなと思いました」と素直な思いを打ち明けると、宮沢は「ありがとうございます」と謙虚に頭を下げて、会場の笑いを誘った。
劇中、火の鳥の生き血を飲むと不老不死になるという伝説があるのだが、宮沢はイッセーとともに「飲みたくないです」と拒否。老いることや生きることについて問われると、宮沢は「10代20代の若さあふれる、希望に満ちた時間も楽しかったけど、挫折もあり、それを乗り越えてきた50年間の時間が今のわたしに豊かさをもたらしてくれていると思いますし、この宝物のような経験や時間をなくしてしまうのはもったいないと思います」と返答。そして、イッセーを見ながら「こんな素敵な先輩を見ていると、年を重ねることはもっと楽しくなりそうだなと感じます」と声を弾ませた。(錦怜那)