松本潤、瀬名との別れは「ずっと引きずっていた」 「どうする家康」ファン感謝祭、当選倍率25.2倍
松本潤が27日、NHKホールで行われた大河ドラマ「どうする家康」ファン感謝祭に出席。「ファンが選んだもう一度見たいあのシーンベスト10」で「瀬名の最期」が1位に選ばれたことに、松本は「あの後、とにかく引きずった」と自身にとっても大きなシーンだったことを明かした。イベントには大森南朋(酒井忠次役)、山田裕貴(本多忠勝役)、杉野遥亮(榊原康政役)、板垣李光人(井伊直政役)、音尾琢真(鳥居元忠役)、木村昴(渡辺守綱役)、松本若菜(阿茶局役)、松山ケンイチ(本多正信役)のほか、サプライズゲストとしてムロツヨシ(豊臣秀吉役)、北川景子(お市/茶々役)も登壇。大久保忠世役の小手伸也がMCとして参加した。イベントの来場人数は2,844名。応募数38,701件、当選倍率25.2倍だった。
本作は、『コンフィデンスマンJP』シリーズなどの古沢良太が、三河の田舎大名だった徳川家康が、さまざまな困難のなか、葛藤しながらも天下統一を果たしていく姿を描いたオリジナルストーリー。松本が徳川家康を演じ、個性豊かな“徳川家臣団”たちとの絆をコミカルかつハートフルに描いたことでも話題を呼んだ。
イベントの企画として「ファンが選んだもう一度見たいあのシーンベスト10」が発表。「家康と(石田)三成の天体観測」や「小牧長久手 四天王」など印象的なシーンが順位に入るなか、1位に輝いたのは、有村架純演じる家康の正室・瀬名を巡る「瀬名の最期」。織田信長(岡田准一)との関係から、妻である瀬名、息子・信康(細田佳央太)を自害に追いやらざるを得なくなった悲しいシーンだ。
松本は「ちょうど25話から26話。物語としても転換期で、芝居の質が変わったシーン」と、演じるうえでもターニングポイントになったシーンだったことを明かすと「ビジュアル的にも、あの後から中剃りになるところで準備のために撮影が1週間空いたのですが、ずっと引きずっていました。家康公に起きたことだったのですが、自分自身にもかなりのダメージだった」と振り返る。
さらに松本は「今回の作品を描く上で、一番アレンジが加わりオリジナリティが溢れているところが、瀬名をどう描くかということ」と述べると「古沢さんの瀬名の解釈によって、僕が演じる家康が最後に何をなすのか、どうやって戦国の世を生きていくのか影響されている」と物語のラストまで影響するシーンだったことを明かしていた。
このシーンに立ち合った音尾は「現場で見ていても悲しい時間。ずっと見て泣いていました。二人とも素晴らしかった」と語ると、小手も「あのシーンは本当にくらったよね」と同調。
松本は「家康は最後まで瀬名と信康のことを思い続けていたんだと思う」とつぶやくと、「家康はどんどん家臣団が離脱し孤独になっていきますが、最後彼は何を考えていたんだろうと思うと、家族はもちろん、いまは亡き家臣、武将など、そういう人たちに褒められたかったのかなと思いながらお芝居していました」と役への解釈を述べていた。
最後に松本は、「僕にとってこの作品は、生涯忘れることのない時間になりました」とあいさつすると「今後とも表現を突き詰めていきたいです」と力強く俳優業への思いを語っていた。(磯部正和)