役所広司が歴代最多の最優秀賞に輝く!5年ぶり最優秀賞主演男優賞「ゴジラの牙をちょっと抜いた感じ」
第47回日本アカデミー賞
第47回日本アカデミー賞授賞式が8日、東京・港区のグランドプリンスホテル新高輪で行われ、俳優の役所広司(68)が、ヴィム・ヴェンダース監督作『PERFECT DAYS』の演技で最優秀主演男優賞に輝いた。
【動画】役所広司の演技が圧巻『PERFECT DAYS』予告編
『PERFECT DAYS』は、東京・渋谷の公衆トイレ清掃員の何げない日常を映し出す、静謐な人間ドラマ。日々の暮らしのなか、小さな喜びを見出しながら生きる主人公・平山の人生を体現した役所の演技は海外でも絶賛され、第76回カンヌ国際映画祭において、日本人として19年ぶり2人目となる男優賞を受賞。また、11日(日本時間)に授賞式が控える第96回米アカデミー賞では、本作が国際長編映画賞にノミネートされている。
役所にとって、第20回の『Shall we ダンス?』(1996)、第21回の『うなぎ』(1997)、第42回の『孤狼の血』(2018)に続き、5年ぶり4度目の最優秀主演男優賞。日本アカデミー賞によると、これは高倉健さんに並ぶ受賞数となる。また役所は、第41回の『三度目の殺人』で最優秀助演男優賞を受賞しており、合わせて5回の最優秀賞は歴代最多となる。
プレゼンターの妻夫木聡からブロンズを手渡された役所は「きょう一緒に優秀賞をもらった俳優さんたちは、本当に好きな俳優さんたちばっかりで、おまけに妻夫木くんからこんな素晴らしい賞をもらって嬉しいです」と笑顔。「とにかく、公共の物を大切にしたいという製作者の柳生(康治)プロデューサーの思いから始まって、世界中のお客さんが今、この『PERFECT DAYS』を観に来て、楽しんでくださっているっていうことに感謝したいと思います」と語った。
さらに、受賞の喜びをかみしめるように「いやぁ、本当にいいものですね。嬉しい」と続けた役所。今回の日本アカデミー賞では『ゴジラ-1.0』が最多12部門で優秀賞を受賞。何部門で最優秀賞に輝くがも注目されており「これでやっとゴジラの、ちょっと牙を抜いた感じがします」と粋なジョークで締めくくり、会場の笑いを誘っていた。
今年の優秀主演男優賞は役所のほかに阿部サダヲ(『シャイロックの子供たち』)、神木隆之介(『ゴジラ-1.0』)、鈴木亮平(『エゴイスト』)、 水上恒司(『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』)が受賞している。(編集部・入倉功一)