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藤竜也82歳、現役で仕事ができることに感慨

「できればもう一本呼んでほしいです」と期待した藤竜也
「できればもう一本呼んでほしいです」と期待した藤竜也

 俳優の藤竜也が13日、テアトル新宿で行われた映画『大いなる不在』(全国順次公開中)公開記念舞台あいさつに真木よう子原日出子近浦啓監督と共に登壇。現在82歳の藤だが現役として活躍できていることに「本当に素敵なこと」としみじみ語った。なお主演の森山未來はヨーロッパでの仕事のため欠席となったが、ビデオメッセージを寄せた。

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 本作は『コンプリシティ/優しい共犯』などの近浦啓監督によるサスペンス・ヒューマンドラマ。幼い頃に家族を捨てた父・陽二(藤)が警察に捕まったと聞き、息子である卓(森山)が、妻・夕希(真木)と共に九州の父を訪ねたが、久々に再会した父は認知症を患い別人のようになってしまっていた……。

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 近浦監督とは『Empty House』『コンプリシティ/優しい共犯』についで3度目のタッグとなる藤。「長くご一緒していますが、普段プライベートの話をしたことがない」と常に作品に向き合うという純粋な関係性であることを強調すると「いい意味で、緊張感でつながっている。この関係性が好きなんです。できればもう一本呼んでほしいです」とさらなるタッグに期待した。

 この日は藤演じる陽二の息子・卓役の森山が、ヨーロッパでの仕事のため欠席となった。森山は不在を詫び「とても力強い映画に仕上がっています」と作品をアピールするビデオメッセージを寄せると、藤は「(役柄の関係で)何も話さなかったので感想はございませんが、俳優同士というものは、言葉を交わさなくてもカチンコが鳴った瞬間、インターアクションを始めるのです。そのなかで森山さんは『いい俳優さんだな』と思いました。親子のカップリングが肝になる作品。内心うまくいくなと思った」と森山との共演を振り返った。

 本作は、第71回サン・セバスティアン国際映画祭で日本人初となるシルバー・シェル賞(最優秀俳優賞)を藤が受賞し、第67回サンフランシスコ国際映画祭では最高賞にあたるグローバル・ビジョンアワードを受賞。さらには、ニューヨークで開催される北米最大の日本映画祭「ジャパン・カッツ」(7/10~7/21)への出品と、藤への特別生涯功労賞の授与が決定している。

 自主映画として製作された作品が、世界各地で高い評価を受けている。藤は「近浦さんのようなインディペンデントで映画を作っている方が、世界に自分の作品を広げて素晴らしいチャンスをつかんでいく時代になりました」と話すと「そんな時代に、私がまだ現役で仕事をさせていただいて……本当に素晴らしいと思います」としみじみ語っていた。(磯部正和)

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