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「光る君へ」倫子はいつからまひろと道長の関係に気づいていたのか?黒木華、大河で3度目の妻役振り返る

第47回「哀しくとも」より黒木華演じる倫子
第47回「哀しくとも」より黒木華演じる倫子 - (C)NHK

 吉高由里子主演の大河ドラマ「光る君へ」(NHK総合・日曜午後8時~ほか)で、平安の貴族社会において最高の権力者として名を残した藤原道長(柄本佑)の嫡妻・源倫子を演じる黒木華が、倫子の生きざま、そして夫・道長との関係を振り返った。放送回を重ねるごとに視聴者の間で話題になっていたのが、倫子は主人公・まひろ(紫式部/吉高)と道長の秘めた関係にいつから気づいているのか? という疑問。黒木は、道長がまひろに向けるまなざしに「好きが溢れ出ていますよね。倫子とは全然違う」と語る。

【画像】倫子がまひろに不意打ち!第47回場面写真

 本作は、平安時代に、のちに1000年の時を超えるベストセラーとなる「源氏物語」を生み出した紫式部の生涯を、大河ドラマ「功名が辻」(2006)や、社会現象になったドラマ「セカンドバージン」(2010)や吉高と柄本が出演したドラマ「知らなくていいコト」(2020・日本テレビ系)などラブストーリーの名手としても知られる大石静のオリジナル脚本で描くストーリー。黒木にとって、大河ドラマへの出演は3度目。くしくも「真田丸」(2016)でも真田信繁(堺雅人)の、「西郷どん」(2018)でも西郷隆盛(西郷吉之助/鈴木亮平)の妻を演じている。

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 黒木演じる源倫子は、左大臣・源雅信(益岡徹)の娘で、宇多天皇のひ孫。裕福な家で伸び伸びと育った。倫子といえば高貴な出自を表すような独特な笑い方が特徴。大石の書いた台本には「おほほほほ」と書かれていたが、黒木はチーフ演出の中島由貴と話し合ったうえでニュアンスを調整したという。

 「最初に監督に“おほほほほって言った方がいいですか?”と確認させていただいたところ“ちょっとやりすぎかもしれないですね”という話になったので、“普通に笑いますね”と。“ふふふふふ”みたいな感じになりました。心から笑っていることもあれば、場を和ませるための場合もあります。楽しくないのに笑う時もありましたし、便利ですよね(笑)」

 道長には他に想いを寄せる女性がいることに気づいてからも、そんな笑みで場をやり過ごしてきた倫子だが、第36回では露骨に表情を曇らせる場面があった。倫子と道長の娘で中宮・彰子(見上愛)の皇子である敦成親王の誕生から50日目に行われた「五十日(いか)の儀」の後のこと。道長が開いた祝宴で、道長は倫子の目の前でまひろと歌を交わし、二人の息の合った様子を目の当たりにした倫子はその場を去った。黒木はこの時の倫子の心境をこう振り返る。

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 「気にはしていたと思います。めっちゃ見ているので(笑)。バレバレだぞっていう……。倫子からすると“好きなのはわかるけど、わざわざみんなが見ているところで……”みたいな気持ちだったんじゃないかと。(娘の)彰子の立場もありますし、そんなあからさまにね……。左大臣なんだからっていうところがあったと思います。なので道長が『この世をば……』を詠んだ時も“頼むから変なことをしてくれるなよ”っていう気持ちと、“またなんかやってる!”みたいな気持ちでした」

 果たして、倫子はいつまひろと道長の関係に気づいていたのか? と聞くと、こんな答えが返ってきた。

 「(第36回で)道長が歌を返しちゃったところではもう“あーあ……”と思っていると思うので、それより前に気づいていたんじゃないかという気がします。道長がまひろにたくさん贈り物をしたりしているので怪しんだんじゃないかって。まひろも(彰子の女房として)同じ家(土御門殿)にいるので、きっとそういう話は耳にしていたでしょうし、薄々気づいていたんじゃないかと思います」

 第43回では、倫子が道長に心から愛する女性がいると疑い、苦しんだこともあったが今では気に留めていないといい「彰子が皇子を産み、その子が東宮となり、帝になられるやもしれぬのでございますよ。私の悩みなど吹き飛ぶぐらいのことを殿がしてくださった」と吹っ切れた様子だった。しかし、第45回でまひろが大宰府に旅立ったのち、道長が出家を決意すると、倫子は「藤式部がいなくなったからですの?」とまひろの存在に触れた。

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 少女時代からの友人でもあったまひろが道長の想い人であることに、「(倫子は)あまりいい思いはしないと思いますけどね」と黒木。「自分より身分も低いですし、いろいろ考えちゃいますよね。まひろには歌の才能だったり、自分にないものがあるとはわかっているので、友達のような時間があったぶん、辛いとは思いますかね」と想像を巡らせ、「出家してしまうぐらいのっていうことに、すごく傷ついたと思います」とも。

 そんな倫子が、8日放送・第47回のラストでは、ついにまひろに「それで……あなたと殿はいつからなの? 私が気づいていないとでも思っていた?」とストレートに言葉をぶつけた。

 「“今なんだ……”って思いました。私の中ではもう終わっていることというか、セリフにもあったように、自分の娘たちを入内させて帝を出して、やれることはやれたと思うんですよね。道長にそのことを感謝もしているし。なので、最初に台本を読んだ時は、倫子の中では解決できているのかなと。平安時代ですし、(まひろと道長の)そういう関係があったとしても、それを乗り越えられるほど夫婦として、パートナーとして何かを越えられたと。そうしたところの塩梅は、監督とも相談しながらやらせていただきました」

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 それでも黒木は「倫子はずっと道長のことを愛してはいると思うんですよね」と言い切る。

 「だからこそ、そばで支えてきたし、他の女性の影があろうとも嫡妻としてのプライドだったり、 母としての務めを全うすることに重きを置いて生きていけたんだと思います。子供たちが大きくなったら二人で過ごしたいと思うほど、倫子にとって道長の存在は当たり前にすごく大きいと思うので。でも最後の最後に……。娘(彰子)もまひろのことを尊敬しているし、そういうことも含めて、モヤッとドロッとしたものが出てきてしまうんだろうなとは思います」

 最終回へと持ち越された倫子とまひろの修羅場は、どのように着地するのか……? 視聴者が長きにわたって恐る恐る待ち望んでいた瞬間がついに訪れようとしている。(編集部・石井百合子)

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