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【今月の5つ星】第2回

今月の5つ星

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シネマトゥデイが選ぶ 今月の5つ星

毎月公開される新作映画の中から、シネマトゥデイ編集部おススメの5本を紹介します。
凄みのある重厚な作品が目白押しの今月のラインナップから、きっととっておきの一本が見つかるはず……。

3月7日公開 緊張感のある名優たち迫真の演技は怖いほど…… ダウト ~あるカトリック学校で~ 作品情報

オスカー俳優メリル・ストリープフィリップ・シーモア・ホフマンが共演というだけで、何かすごそう……の予感的中。物語の軸である疑惑(Doubt)をめぐり、両者が見せる壮絶(!?)な口論は、圧倒されるというより正直怖い!! ホフマン演じる神父をとあることで疑うカトリック学校校長のストリープは、感情的になり過ぎているようにも見え、女性なら何となく他人事じゃないと感じる場面も。二人の演技もさることながら、その疑惑というのがスリリング。疑惑のカギを握る母親と校長のやりとりが「え、何? えぇ……そうなの!?」とこれまたドキドキさせられる。実際目撃してないし確証もない中、「疑わしきは罰する」の校長が正しいのか、それともシロだと言う神父を信じるべきか。社会問題を織り交ぜたサスペンスフルな展開と、演技派俳優の共演で見ごたえバツグンだ。

『ダウト ~あるカトリック学校で~』(C) 2008 Miramax Film Corp. All Rights Reserved.
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3月20日公開 トムの研ぎ澄まされた演技にクギ付け! ワルキューレ 作品情報

傑作サスペンス映画『ユージュアル・サスペクツ』ブライアン・シンガー監督と脚本家クリストファー・マッカリーが約13年ぶりにコンビを組み、第二次世界大戦中に実際に起こったヒトラー暗殺計画の経緯を描く。注目は何といっても、暗殺計画を実行したクラウス・フォン・シュタウフェンベルク大佐を演じたトム・クルーズの成り切りぶり! 全編英語作品ではあるが、冒頭ではトムの流ちょうなドイツ語が聞ける。そして片目がアイパッチでふさがっていることを逆手に取った、目で訴える演技はさすが! ヒトラーと対峙(たいじ)したときに浮かべる決意に満ちたまなざしや、爆弾を入れたバッグの行き先を追う目線……。最後には「こんな歴史があったなんて……」と思わずにはいられない一本だ。

『ワルキューレ』(C) 2008METRO-GOLDWYN-MAYER STUDIOS INC. ALL RIGHTS RESERVED.
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3月27日公開 おバカなワンちゃんが教えてくれるのは人生と夫婦愛 マーリー 世界一おバカな犬が教えてくれたこと 作品情報

最初に一言断っておくと、これは犬の映画ではありません! もちろん、子犬のマーリーが砂浜を駆け回ったり、ブラジャーをくわえていたずらしたりと、犬萌え~な映像は盛りだくさんなので、犬好きを満足させることは必至です。でも、犬はあくまでもアクセントで、その奥に「人生とは……」という普遍的なテーマがあるのです。結婚したての若い夫婦が、新しい人生をどう歩んでいくかという、結婚生活で生じるさまざまな問題が描かれています。そんな、シリアスになりがちなテーマをマーリーとオーウェン・ウィルソン、そしてジェニファー・アニストンが説教くさくなくコミカルに演じています。今を楽しむことの大切さを見つめ直せる一本です。

『マーリー 世界一おバカな犬が教えてくれたこと』(C) 2008 TWENTIETH CENTURY FOX
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3月28日公開 完全体ではないヒーローたちが動かす奥深いドラマ! ウォッチメン 作品情報

ダークでシリアスなアメコミ映画が増えつつある、昨今。傑作ゾンビ映画『ドーン・オブ・ザ・デッド』で長編デビューし、映画『300<スリーハンドレッド>』を爆発的ヒットへ導いたザック・スナイダー監督が、アラン・ムーアによるグラフィックノベル「ウォッチメン」を実写映画化。“ウォッチメン”と呼ばれたヒーローたちが存在したもう一つの現実世界を舞台に、ウォッチメンたちを標的にした“ヒーロー狩り”を独自に調査していく彼らの姿と、滅亡へのカウントダウンを刻みつつある世界を描く壮大なドラマ。完全無欠のヒーローは存在せず、生身の人間に近い一癖も二癖もあるヒーローたちが、それぞれの解釈で正義や平和を唱え、決断していく内容は、映画『ダークナイト』よりも奥が深く、ビジュアルセンスや世界観は映画『ブレードランナー』以上にカルト的で、後味はスティーヴン・スピルバーグ監督の映画『ミュンヘン』に近い!

『ウォッチメン』Copyright (C) 2008 PARAMOUNT PICTURES. All Rights Reserved. WATCHMEN and all related characters and elements are trademarks of and  (C) DC Comics. Smiley Face Logo: TM Smileyworld, Ltd.
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3月28日公開 “演技合戦”の醍醐味が、この作品に! フロスト×ニクソン 作品情報

映画の醍醐味(だいごみ)の一つとして、俳優同士の“演技合戦”が挙げられるが、この作品はまさにそれのオンパレードだ。インタビュアーのデビッドを演じるマイケル・シーンと、ニクソン元大統領演じるフランク・ランジェラが、それぞれの思惑を胸に一対一の演技合戦が展開する。デンゼル・ワシントン主演の映画『クリムゾン・タイド』での、艦長と副長の壮絶な演技合戦のように、観る側は手に汗握りつつ、スクリーンへと引き込まれる作品に。また映画の序盤で、ニクソンを見くびっていたデビッドが、インタビューが始まり相手の技量の大きさを知ってがく然とするときの表情は必見。イメージアップを図り、政界復帰をもくろむニクソン演じるフランクの演技も圧巻だ!

『フロスト×ニクソン』(C) 2008 Universal Studios. ALL RIGHTS RESERVED.
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             (文・シネマトゥデイ編集部)

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