『スター・ウォーズ』研究の第一人者 河原一久氏独占インタビュー(3/3)
スター・ウォーズ特集
ルーカスフィルムに直訴
Q:ルーカスフィルムとの関わりは?
日本で行われたスター・ウォーズセレブレーションの演出を一部担当しました。最終的には、全体の監修もしました。あと、ルーカスフィルムに直訴したことがあるんです。エピソード4、5、6の時代、4と5には劇場公開版の日本版があって、奥田瑛二さんや森本レオさんらがルークやハンの声を担当していました。当時の字幕は岡枝慎二さんでした。ライトセーバーが光線剣、フォースは理力という表記になっていて、現在では使われていない翻訳なんです。でも当時を生きた僕らの世代にはこうした言葉もスウィートメモリーなわけでして。なので、劇場公開版のDVDが発売になる時に、第二吹き替え、第二字幕として収録したほうがいいと言ったんです。うれしいことに、本当に収録されました。今年の4月に最新作のプロデューサーであるキャスリーン・ケネディさんが来日されてお会いしたんですが、こうした裏方での働きをすべて知っていました。びっくりでした!
Q:ディズニーの傘下に入ったことについて、どう思われますか?
僕は100%支持しますね。ディズニーランドもあるし、子供向けのコンテンツや展開の仕方もうまい。お陰で今後6年間で新しい3部作が公開されるし、「スター・ウォーズ 反乱者たち」っていうアニメも放映されて、今後は実写テレビシリーズの話も出てくるし……と、もう大変ですよ。
Q:公開が迫ってきましたが、最後に一言お願いします。
『スター・ウォーズ』シリーズはエピソード1~6までありますが、予習のために観ておいた方がいいの? 観るならどの順番で観るべき? という質問をよくされるんですが、結論としては「観なくていい」です。あと、身近にスター・ウォーズ好きの人っていると思うんですよ。そういう人からは全力で逃げろと言いたいですね。みんな思い入れが強すぎて、あなたの価値観と合わない可能性があるから(笑)。まっさらなまま最新作を観たほうがいいです。
(取材・文・構成:編集部 香取亜希)