鈴木亮平が冴羽リョウ役!実写版『シティーハンター』評価は?
編集者レビュー
Netflix映画『シティーハンター』は4月25日(木)世界独占配信
漫画家・北条司の代表作を鈴木亮平主演で実写映画化。東京・新宿を拠点に、裏社会のあらゆるトラブルを解決する超一流のスイーパー(始末屋)・冴羽リョウと、ヒロインの槇村香がバディになっていく“はじまりの物語”を描く。冴羽リョウ役の鈴木をはじめ、森田望智(槇村香役)、安藤政信(槇村秀幸役)、木村文乃(野上冴子役)らが脇を固める。
編集部・入倉功一 評価:★★★★★
実写化作品において常に最適解のパフォーマンスを披露してきた鈴木亮平が、敬愛する「シティーハンター」を題材にその本領を発揮した。シリアスからギャグまで、冴羽リョウのあらゆる魅力を体現してみせ、神谷明がオーバーラップするかのようなセリフ回しも見事。リョウのシルエットを意識した、細身でたくましい肉体改造は極みに達しており、気合の裸踊りも必見だ。また、とにかく見惚れる銃さばきは実写ならではの魅力。特にコルトパイソンのリロードアクションは何回も巻き戻したくなる美しさ。「シティーハンター」に欠かせない“もっこり”要素は違和感なく令和版にアップデートされ、鈴木のもとに集結したキャストもばっちりキャラクターにハマっている。
「もっこり」連呼にはじまり、ソープランドを突き破って歌舞伎町の空を舞う冒頭から「これぞシティーハンター!」といったシーンが満載で、最後までテンションを維持したまま駆け抜ける。今回は“はじまりの物語”のため、何とか続編を実現してもらい、リョウと香のさらなる大暴れを観たいもの。
編集部・香取亜希 評価:★★★★★
北条司の大人気コミック「シティーハンター」の実写版といえば、1990年代にはジャッキー・チェン版が、最近ではフランス実写版も話題となったが、今まで本家の日本では実写映画化されていなかった。それは、変幻自在の男・鈴木亮平を待っていたからに他ならない。冒頭からもっこり要素とハードなアクションが畳みかけるように押し寄せ、冴羽リョウの魅力が全開で解放される。その姿は、鈴木亮平=冴羽リョウの図式が完成されており、原作者の北条が太鼓判を押している通り、納得の仕上がりだ。鈴木はマッチョなボディはもちろん、一瞥の仕方、腕筋の1本1本など、細かな部分まで丁寧に再現した。さらに、発声方法までもテレビアニメ版の冴羽リョウを思わせ、“原作ファン”を公言する鈴木の作品へのリスペクトとファンへの配慮を感じさせる。
原作の展開を盛り込みながらも、舞台は令和の新宿であるだけに、今この時代に冴羽リョウがいると思わせる演出も功を奏し、よりリアルに物語に引き込まれる。鈴木のはじけたリョウちゃんぶりを子どもも一緒に楽しみたいところだが、残念ながら「16+」指定。冴羽リョウの魅力は、お子様にはまだ早いので要注意。
『シティーハンター』あらすじ
“シティーハンター”こと冴羽リョウは、新宿駅東口の伝言板に書かれた「XYZ 妹をさがしてください」というメッセージを受け、相棒の槇村秀幸と共に、有名コスプレイヤーくるみの捜索依頼を請け負う。そのころ新宿では、突如として暴走した人間による謎の暴力事件が多発し、リョウとは腐れ縁の刑事・野上冴子も手を焼いていた。そんななか、リョウと槇村は息の合ったコンビネーションでくるみを追うが、捜査の最中、槇村が突然の事件に巻き込まれ死んでしまう。槇村の妹・香は、伝言板で兄の死の真相を調べてほしいとリョウに依頼。香を巻き込みたくないリョウは彼女を避け続けるのだが……。