園子温監督の新作映画に『トワイライト~初恋~』のジャスパー役が出演!
第62回カンヌ国際映画祭
園子温監督初の全編英語となる映画『ロード・オブ・カオス』(原題)に、映画『トワイライト~初恋~』のジャスパー役で注目を浴びたジャクソン・ラスボーンが主演することが現地時間19日、第62回カンヌ国際映画祭で園監督の所属事務所、鈍牛倶楽部から発表された。
同作品は、マイケル・モイニハンとディードリック・ソーデリンド共著の「Load of Chaos ブラック・メタルの血塗られた歴史」が原作。1990年代初頭のノルウェーで、ブラックメタルのサブカルチャーシーンで実際に繰り返された、悪魔崇拝や教会放火、殺人事件など狂乱が起こった真相に迫るもの。そこから、当時の若者が抱えていた心の闇を、園監督の視点から描き出していくという。
ジャクソンが演じるのは、1993年にブラックメタルミュージシャンを惨殺し、“ノルウェーのチャールズ・マンソン”と恐れられたカウントという実在した青年役だそうだ。そのジャクソンは現在、M・ナイト・シャマラン監督の映画『The Last Airbender』(原題)の撮影中。先日、園監督がスポーツ紙の取材で本作の企画を明かした際、主演俳優の名前こそ明かさなかったが「最近ブレイクしてギャラが急騰したから、半年前に契約していて良かった」と漏らしていたのは本音だったようだ。
撮影は今年9月中旬からノルウェーで行われる。 園監督は映画『愛のむきだし』が今年のベルリン国際映画祭で批評家連盟賞とカリガリ賞のW受賞を果たしたばかり。その『愛のむきだし』もカンヌのマーケットで上映されているが、海外配給会社からの問い合わせが相次いでいるという。世界の園として名をはせる日も近そうだ。(取材・文:中山治美)