『第9地区』監督の新作がコミコンでまたも大注目!マット・デイモン、ジョディ・フォスターらも登場!
コミコン2012
コミコンをきっかけにブレイクした映画『第9地区』のニール・ブロンカンプ監督の新作『エリシウム(原題) / Elysium』 が、現地時間13日のコミコンのイベントで発表され、その斬新さに会場全体が大興奮。キャストのマット・デイモン、ジョディ・フォスター、また『第9地区』に主演したシャールト・コプリーも登場し、またもコミコンの話題をさらった。
本作は近未来が舞台のSF作品。その世界では、富裕層は医療などの環境が整った完璧な宇宙ステーションで暮らし、貧困層は荒れ果てた地球でこき使われながら、病気の治療もできずに暮らしている。そんな中、ある出来事をきっかけに、貧民の一人が富裕層に対して反乱を起こす。その男を演じるのがマットで、富裕層を守り反乱をつぶそうとするのがジョディの役どころだ。
すばらしい映像が展開する予告編でマットは、頭をそって体にスクラップを埋め込んだ、半身サイボーグのようなショッキングな姿で登場。まさに今までに見たことのないマット・デイモンといったところ。また本作は貧富の差がテーマ。前作では人種差別をテーマにするなど、SF作品を通して深刻な社会問題を描くことが得意なブロンカンプ監督なだけに、かなり熱い作品となりそうだ。
そんな監督についてジョディは、『第9地区』を観たとき、なんて完璧な映画なのだろうと思ったといい「同じ監督として、嫉妬を感じたわ」と語る。またマットは「本作の原案スケッチを(監督に)見せてもらったら、すごいビジョンだった。そんなものを見ながらこの作品に参加しないなんて、アホだと思った」とコメント。さらにジョディが「この作品は予算2億5,000万ドルの作品に見えるけれど、監督が念入りに考えて撮影に入ったため、そんなにかかってないのよ。すばらしいわ!」と続けるなど、二人ともべた褒めしていた。
撮影は、荒れた地球の雰囲気をリアルに描くため、世界で2番目に大きなゴミ捨て場で行われたという。風が吹くとフンが混じる砂が体に降りかかり、キャストは汚物まみれとなったとか。くさくて汚い、最低の環境だったそうだが、おかげで画面にリアリティーが出て「最高の映像となった」とその環境にキャストを立たせたブロンカンプ監督がコメントすると、場内は爆笑に包まれた。『第9地区』のようにヒットを飛ばすことになるか。コミコンが世に送り出したブロンカンプ監督の新作、本作にも多いに期待したい。(取材・文:こはたあつこ)