波乱のアカデミー賞、視聴者数も撃沈 過去9年で最低を記録
第89回アカデミー賞
現地時間26日に米ロサンゼルスで行われた第89回アカデミー賞授賞式の全米での平均視聴者数が3,290万人となり、過去最低を記録した2008年以降で、最も低い数字となった。The Hollywood Reporter などが報じた。
【画像】間違いが発覚した後の『ラ・ラ・ランド』ライアン・ゴズリングの表情
作品賞の受賞作品が発表された際に、誤った封筒がプレゼンターに手渡されたことで、受賞作の『ムーンライト』ではなく『ラ・ラ・ランド』の名前が読み上げられてしまうという、前代未聞のハプニングが起こった今回のアカデミー賞授賞式。
現地では、日曜日の夜にテレビ局ABCにより生放送された。報道によると全米の視聴者数は3,290万人。これは昨年の3,440万人からも減り、2008年(3,200万人)に続きここ10年間でワースト2となる数字。速報による全体視聴率は22.4%で、こちらも去年の23.4%より低いものとなった。海外メディアは、視聴者数減少の原因として、この10年で最も長い3時間49分という放送時間やトランプ政権への反発で政治色が濃くなることが予想されていたことなどを挙げている。
実際の授賞式でも、司会を務めたコメディアンのジミー・キンメルがトランプ大統領に対する皮肉を込めた演出をところどころで披露したほか、登壇したプレゼンターや受賞者たちがトランプ政権による国の分断やイスラム圏7か国出身者の入国を禁止する大統領令への抗議など“反トランプ”を意識したコメントをする場面が多く見られた。(編集部・小山美咲)