「ひよっこ」で注目の磯村勇斗、有村架純、竹内涼真との思い出明かす
NHKの連続テレビ小説「ひよっこ」で、みね子と恋に落ちる見習いコック、ヒデこと前田秀俊役で人気を博した磯村勇斗が、約半年にわたって没頭してきた「ひよっこ」が先ごろ9月30日に放送終了を迎えた心境を語った。
磯村が演じたのは洋食屋「すずふり亭」の見習いコック、ヒデ。最終週「グッバイ、ナミダクン」で同じく「すずふり亭」で働くヒロイン・谷田部みね子(有村架純)にプロポーズし、恋を実らせた。放送終了を迎えるも磯村は「『もう終わってしまったんだ』という実感はまだありません。まだ次の日も撮影に行くんじゃないかという気分で、不思議な感覚です」と長きにわたって演じてきたヒデを名残惜しむ。
劇中、父・実(沢村一樹)の失踪、御曹司・島谷純一郎(竹内涼真)との破局など、試練に見舞われるみね子をそばで見守り支えてきたヒデだが、何とみね子との恋の行方は事前に知らされていなかったそう。「ヒデがみね子を意識しているという目線が台本上にはあったので、その点は忠実に表現しようと心掛けましたが、みね子と交際することは知らされていなかったので、結果が見えていてそこに至るまでの過程を考えていくというやり方ではありませんでした」。
長期間現場を共にしたみね子役の有村との共演については「本当にすごい方。お芝居はもちろん、人柄もステキですし、どんなに疲れていても疲れた顔を見せず、決して弱音もはかない。頼れる存在であり、引っ張ってくださって、いろんな面で刺激を受けました」と振り返る。
なお、いわば恋敵でもあった島谷を演じた竹内は磯村と同じく「仮面ライダー」の出身。現場でも交流があったようで、みね子と破局し、佐賀に帰郷した島谷をヒデが訪ねるシーンでは「みね子は俺が守るから」と男の約束を交わしていた。「あのシーンは、お互いに変身アイテムを持って戦っている感じでしたね……というのは冗談で、『仮面ライダー』組とかライバルとかそういうことは関係なしに、若手俳優同士で盛り上げていきたいという思いでお互い臨んでいたので、『共に戦ってきた仲間』という感じです」と劇中さながらの固い絆を明かした。
ちなみに、磯村は「肩幅の広さ」がチャームポイントでもあるが、「ひよっこ」でもスキャンダルで自宅を記者に囲まれた女優の世津子(菅野美穂)の救出作戦をみね子とともに立てる際に「大丈夫、結構肩幅広いから」と自信を見せるシーンが。磯村いわく、これが磯村の特徴を生かしたものなのか、たまたまだったのかいまだわからないそうだが、「あそこで初めて自分の肩幅の広さを実感できたので、いいセリフをいただけたなと思っています(笑)」と満足げだ。
「事件救命医2~IMATの奇跡~」(2014・テレビ朝日/朝日放送)で俳優デビュー。連続テレビ小説「まれ」(2015・NHK)第62回に出演したのち、「仮面ライダーゴースト」(2015・テレビ朝日)アラン/仮面ライダーネクロム役に抜擢。連続テレビ小説「ひよっこ」での大役を経て、今後は覆面バンドのドラマーにふんする『覆面系ノイズ』が11月25日に公開。志尊淳、小関裕太、杉野遥亮ら若手俳優としのぎを削る。(取材・文:編集部 石井百合子)