宮崎駿監督の新作『君たちはどう生きるか』は冒険活劇ファンタジー!
宮崎駿監督の新作長編アニメーション映画『君たちはどう生きるか』は冒険活劇ファンタジーであることが明らかになった。スタジオジブリの鈴木敏夫プロデューサーが28日付の書面で発表した。
タイトルを、1937年に吉野源三郎が発表した名著から取ったということくらいしかわかっていなかった本作。鈴木プロデューサーは「内容は、タイトルとは随分と印象が違う。大ファンタジーだ。内容を読んで、ぼくには宮さんが引退を撤回する理由がよくわかった。『風立ちぬ』では終われない。宮さんの面目躍如は、やはり“冒険活劇ファンタジー”だった」と宮崎監督が用意した20分の絵コンテが繰り広げる世界に夢中になったと明かす。
『風立ちぬ』(2013)をもって宮崎監督が長編アニメーションからの引退を表明したため、ジブリは制作部門を解散していたが、「そうと決まったら、ジブリを閉じる準備などしていられない。ぼくは、ジブリの構造改革に手をつけた」と鈴木プロデューサー。再始動したジブリでは現在、長編を2本同時に手掛けており、1本は前述の宮崎監督による手描きアニメ『君たちはどう生きるか』で、もう1本は宮崎監督の息子で『コクリコ坂から』の宮崎吾朗監督のCG作品。さらに、宮崎監督と話してその次も企画中だといい、鈴木プロデューサーは「ジブリは映画を作り続ける。それがジブリの本道だ。やり続けるしかない。ダメになるその日まで。ぼくは、そう覚悟した」と再始動の意気込みをつづった。
人事も変更されており、スタジオジブリの星野康二社長が会長、ジブリ美術館の中島清文館長が新社長に就任。ジブリ美術館の新館長には初の女性館長となる安西香月氏が決まった。名古屋にジブリパークを作ることも決定しており、鈴木プロデューサーは「ジブリ再始動! ジブリに新しい風が吹いた。この新しい人事は、ぼくらの想像を超えて、社内に活気をもたらした。そして、スタッフが元気になった」と早くも効果を実感しているようだ。(編集部・市川遥)