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宮崎駿監督の新作短編、タモリが声と音を一人で表現!「タモリさんに感謝」

毛虫のボロの声が魅力的!
毛虫のボロの声が魅力的! - (c) 2018 Studio Ghibli

 宮崎駿監督が初めてCGに挑戦した新作短編アニメーション映画『毛虫のボロ』の完成披露試写会が14日、三鷹の森ジブリ美術館の映像展示室「土星座」で行われ、タモリが声と音を一人で全て担当していることが明らかになった。宮崎監督は本作についてコメントを寄せており、「タモリさんなくては、この映画は完成しませんでした」と、安西香月館長によって代読された。

CGと手書きの見事な融合!『毛虫のボロ』フォトギャラリー

 宮崎監督が『風立ちぬ』以来、約5年ぶりに映像を手がけた『毛虫のボロ』は、長年“虫の目から見た世界”を描く企画を温めていた宮崎監督が原作・脚本・監督を務めた14分20秒のアニメーション。草むらの中、夜が明ける前に卵からかえった毛虫のボロが、毛虫の仲間たちや外敵が行き来する世界へと踏み出すさまを描く。

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 宮崎監督初CG作品として話題になっていたが、CGが使われた空気のゼリーなど動くものの表現が豊かな一方で、背景はこれまでのように手書きで描かれており、従来の宮崎監督作品らしさも感じさせる作品となっている。また、宮崎監督が感謝していたように、タモリは毛虫ボロの発する声から、ボロが動くことで生じる音、さらには女の子がこぐ三輪車から響く音まで、見事に体現。アニメーションと音声の織りなす絶妙な世界観は、ときおり観客に笑いを起こしていた。ちなみに、タモリは宮崎監督の短編アニメーション映画「やどさがし」(2006)でも矢野顕子とともに全ての音を声で表現していた。

 ジブリ美術館の「土星座」だけで上映されるオリジナル短編アニメーションとしては10本目となる本作は、3月21日より上映。ジブリ美術館ではこれに併せて2階ギャラリーで、関連展示も行われる。ジブリ美術館の入場は日時指定の予約制、チケットはローソンでのみの販売。毎月10日より、翌月入場分のチケットを発売、7・8月入場分のチケットは、先行抽選販売を実施予定となっている(7月入場分は5月25日~31日に受付、8月入場分は6月25日~30日に受付)。(編集部・石神恵美子)

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宮崎駿監督コメント<全文>

ごあいさつ

 生まれたばかりのちっぽけな毛虫に世界はどう見えているのでしょう。
 小学生のとき、植物の光合成について教えられて、光合成はどう見えるのかズーッと気になっていました。
 毛虫には空気の粒は見えるのかなぁとか、葉っぱをかじった時はゼリーのような味がするのかなぁとか、狩人蜂は今の戦場で飛び回っている無人攻撃機みたいなものかなぁとか…。
 それでこんな映画ができてしまいました。
 さいごまでつきあってくれたスタッフと、ノボロギクを教えてくれた家内と、音をあててくれたタモリさんに感謝します。
 タモリさんなくては、この映画は完成しませんでした。

ありがとう
宮崎駿

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