スピルバーグ最新作、首位デビュー!監督作過去10年で史上最高
全米ボックスオフィス考
イースター(復活祭)で連休となった先週末(3月30日~4月1日)の全米ボックスオフィスランキングが発表され、スティーヴン・スピルバーグ監督のSFアドベンチャー『レディ・プレイヤー1』が興行収入4,176万4,050ドル(約45億9,404万5,500円)で首位デビューを果たした。(数字は Box Office Mojo 調べ、1ドル110円計算)
スピルバーグが人気小説「ゲームウォーズ」を映画化した同作は、2045年の未来におけるVRシステム「オアシス」のバーチャル世界を舞台に、システム開発者の遺産をめぐるプレイヤーたちの争奪戦を描く本作。「オアシス」ではアバターで誰もがなりたい自分になることができ、ガンダム、バットマン、アイアン・ジャイアントなど人気キャラクターが共演することでも話題を呼んでいた。
そんな同作は、スピルバーグ監督が手掛けた過去10年間の作品の中で、最高のオープニング成績を記録。世界的に見ても、すでに封切られた62か国で大ヒットを飛ばしており、特に中国での勢いがすさまじい。The Hollywood Reporter によると、中国では約6,170万ドル(約67億8,700万円)を稼ぎ出し、『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』(2016)の約5,700万ドル(約62億7,000万円)を抜き去って、中国におけるワーナー・ブラザース史上最高のオープニングとなった。
それに続いたのは、マルチな才能で活躍するタイラー・ペリーが監督・脚本を手掛け、『ドリーム』のタラジ・P・ヘンソンが主演を務めたサイコスリラー『タイラー・ペリーズ・アクリモニー(原題) / Tyler Perry's Acrimony』で初登場にして、1,717万707ドル(約18億8,877万7,770円)を稼ぎ出し、堂々の2位にランクイン。
初登場組が1、2位を占めた一方で、社会現象となっているマーベル映画『ブラックパンサー』が3位、イースターということもあってかキリスト教系ドラマ『アイ・キャン・オンリー・イマジン(原題) / I Can Only Imagine』が4位と引き続きの粘り強さを見せた。『ブラックパンサー』は全世界興収12億7,500万ドル(約1,402億5,000万円)で、実写版『美女と野獣』(2017)を破り、歴代の興収ランキングで11位となった。
今週は、『オール・ユー・ニード・イズ・キル』などのエミリー・ブラントが主演を務めたホラー映画『ア・クワイエット・プレイス(原題) / A Quiet Place』や、『ピッチ・パーフェクト』シリーズの脚本家ケイ・キャノンが監督デビューを果たすR指定コメディー『ブロッカーズ(原題) / Blockers』が公開される。(編集部・石神恵美子)
3月30日~4月1日の全米ボックスオフィスランキングは以下の通り。()は先週の順位。
1(初)『レディ・プレイヤー1』
2(初)『タイラー・ペリーズ・アクリモニー(原題)』
3(2)『ブラックパンサー』
4(3)『アイ・キャン・オンリー・イマジン(原題)』
5(1)『パシフィック・リム:アップライジング』
6(4)『シャーロック・ノームズ(原題) / Sherlock Gnomes』
7(5)『トゥームレイダー ファースト・ミッション』
8(6)『ア・リンクル・イン・タイム(原題) / A Wrinkle in Time』
9(7)『ラブ、サイモン(原題) / Love, Simon』
10(8)『パウロ、アポスル・オブ・キリスト(原題) / Paul, Apostle of Christ』