山田孝之、草食男子を持論で擁護「男だって弱い」
山田孝之と長澤まさみが11日、都内で行われた映画『50回目のファーストキス』の公開御礼舞台あいさつに来場した。イベントで山田が草食男子の恋愛について持論を展開し、会場を盛り上げた。
同作は、ラブコメ映画のマスターピースとして人気の高い、アダム・サンドラーとドリュー・バリモアの共演作『50回目のファースト・キス』（2005）を原案としたラブストーリー。事故の後遺症で新しい記憶が一晩で消えてしまう瑠衣（長澤）に自分のことを思い出してもらおうと、毎日のようにアプローチをかける大輔（山田）の運命の恋を描き出す。
ステージに立った山田は「梅雨の時期に入ったので、天気のいいカラッとしたハワイは気持ちいいじゃないですか」と舞台であるハワイについて語り、作品をアピール。続けて「カンヌのやつ（是枝裕和監督の『万引き家族』）がえらいことになっているんで、お願いします」と冗談交じりにあいさつを行った。また、是枝監督の『海街diary』に出演した長澤は「みなさんのお力を借りて、カンヌのやつに追いつきたいです。（是枝監督は）大好きな監督なんですけれど、この映画も大好きなので、良かったという人は友だちに勧めてください」と客席に笑顔を向けた。
プロデューサー陣は、大輔が瑠衣を一途に愛するというストーリーにちなみ、本作が気になっている人を誘うきっかけになればと考えたとのことで、イベント中、街ゆく男女がどのような恋愛観を持っているのか知るべく行われた街頭インタビューの映像が流された。女性側は「男の人ならグイグイ来てほしいし、なよなよしている人はヤダ」「全然来いよ、だよね」という意見が多数だったのに対して、男性側は「話しかけただけで終わる、みたいな感じですね」「無理っす。草食っすね」といった恋愛に消極的な声が多く紹介された。
そんな草食系な男子にアドバイスを求められた山田は「男性にというよりも、あの女性に（アドバイスがいるん）じゃないですかね。『グイグイ来て欲しいっすね』と言う人は、絶対に断り方も雑なので。男の子も傷ついていると思います。そして傷ついたのが（映像に）出てきた男性たちだと思います。あれは相当傷を負っていますね」とインタビューに答えた男性を擁護すると、会場は大爆笑に包まれた。山田は「だから『男性が気合を入れて』じゃないですね。もっと女性がケアをしてあげないと。男だって弱いので傷つくので。ああいう人たちが草食男子をどんどん草食にしているんだと思います」と持論を展開した。
そんな街の声に対して長澤は「女の子の方がたくましいですね」と感心した様子。そして「わたしも強いほうなので、女子の気持ちが分かるんですけど、確かに女の子も受け身になってあげた方がいい。向こうが話しかけやすいようにしてあげる方がいいかもしれないですね」と納得した様子を見せた。
最後に山田が「みなさんの力にかかっていますんで、面白かったら伝えてください。そして早く帰って、今夜9時から（長澤のドラマの）ほにゃららが最終回ですから。よろしくお願いします」とあいさつするなど、終始、笑いの絶えないイベントとなった。（取材・文：壬生智裕）
映画『50回目のファーストキス』は全国公開中