吉沢亮、猫ぶりが切なくも愛おしい!『猫は抱くもの』猫の擬人化役に注目
俳優の吉沢亮が公開中の映画『猫は抱くもの』で、ロシアンブルーの猫を擬人化したキャラクターの良男を演じている。青みがかった銀髪でオス猫にふんした吉沢に注目して、作品を紹介する。
吉沢演じる良男は「自分は人間だ」と思いこんでいる猫で、飼い主の沙織(沢尻エリカ)を恋人と信じている、劇中、人間の視点では美しい毛色のロシアンブルーの良男だが、猫視点では洋服を着て靴もはいた人間の見た目で登場する。擬人化されているとはいえ良男はもちろん猫なので、沙織にゴロゴロと甘えたり、毛を逆なでるように警戒してみせたり、エサに喜んだりと、猫らしく愛おしいふるまいを見せる。
そんな“飼い猫”の良男はあるとき、外の世界で多くの猫たちと遭遇することになる。迷い猫のキイロ(コムアイ)らとのシーンでは、自分が人間と信じ込んでいるからこそ際立つ良男の“猫らしさ”もポイントだ。ときにコミカルで、ときに可愛らしい姿を見せる良男だが、心に孤独を抱える沙織に寄り添い、彼女を恋人として守りたいと願う良男の献身ぶりは、少しの切なさをにじませている。
猫の良男にふんした吉沢は、続編への注目も高まる映画『銀魂』や少女漫画の金字塔を実写化した『ママレード・ボーイ』などに出演し、世界的ヒット漫画を映画化する『BLEACH』(7月20日公開)などの公開が控える人気俳優。本作の役どころは挑戦だったと思われるが、吉沢が多く経験してきた漫画実写化モノとはまた違った魅力を開花させ、美猫を演じ切っている。
原作は、人気ミステリー「猫弁」シリーズなどで知られる大山淳子の小説。『グーグーだって猫である』シリーズなどの犬童一心監督がメガホンを取り、生きることに嫌気が差したヒロインの沙織と、自分を彼女の恋人だと信じ込む猫・良男の不思議な関係を映し出す。(編集部・小山美咲)