『ベスト・キッド』続編ドラマシリーズ、ラルフ・マッチオが語る
YouTube の定額サービス「YouTube Red」(日本からは利用不可)で配信されている、映画『ベスト・キッド』シリーズの続編ドラマ「Cobra Kai(原題)」の第2シーズンについて、ラルフ・マッチオが、10月7日(現地時間)、ニューヨーク・コミコンでインタビューに応じた。
ドラマの舞台は、オリジナル版から34年後。かつては不良グループのリーダーで空手少年だったジョニー(ウィリアム・ザブカ)は、妻と別れ、会社もクビになり、すさんだ生活を送っていた。ある日、不良グループにいじめられていた少年ミゲルを助け、車のディーラーとして成功を収めているダニエル(ラルフ)にも再会したことで、かつて自身が所属していた空手道場「コブラ会」を再開させることを決意する。
ラルフは、過去の『ベスト・キッド』シリーズの伝説を保ちながら、新たなシリーズを作ろうと思ったきっかけを、クリエイター陣の情熱や、自身よりも詳しいファンとしての気持ちに惹かれたと明かす。「クリエイターを務めたジョシュ・ヒールド、ジョン・ハーウィッツ、ヘイデン・シュロスバーグは、当初から明確に続編のビジョンを伝えてくれたんだ。これまでも、さまざまな人たち(フィルムメイカーやプロダクションの人たち)から、(続編に関して)こういうストーリーにすべきだと勧められてきたが、そのほとんどに全く惹かれなかったんだ。今回は、彼らが過去に敬意を払いながら、現在に合わせて手掛けた脚本が気に入ったんだよ」。およそ5時間分のドラマを、30分ずつ10話にまとめあげたそうだ。
フラッシュバックとしてミヤギ役のパット・モリタさんのシーンがあったことについては、「実は、彼らがこの企画を持ちかけてきたときに、僕はもしミヤギの伝説がこのストーリー(シリーズ)に含まれていなかったら、僕が出演するのは正しくないと伝えたんだ。また、青春時代のダニエルとジョニーのライバル関係のままではダメだとも伝えたよ。これは重要なことなんだ。第1シーズンでは、彼の墓を訪れたり、過去に練習していた道場を訪れたりという、ミヤギに対して敬意を表するシーンが含まれている。あのシーンを観ると、今は亡きパット・モリタを思い出して涙がうるんだよ」とラルフ。第2シーズンでは、ミヤギ道場が重要な場所となり、オリジナル版で使用したコンバーチブルの車が登場することを明かした。
オリジナルの映画シリーズに出演していたエリザベス・シューやタムリン・トミタらが、第2シーズンに出演する可能性については、「彼らが出演してくれることを期待しているよ。彼らとも話し合っているんだけど、あくまでストーリーの中に自然な流れで組み込みたいと思っているんだ。だから、オリジナル映画に出演していたからといって、無理に出演させることはないと思っている。必ず理にかなっていなければいけないんだ」と期待を持てる言葉を残した。(取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)