ジョン・スノウとの恋を女王デナーリスが語る!「ゲーム・オブ・スローンズ」最終章
4月15日に最終シーズンの放送が始まる人気海外ドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」。その中心人物の一人、ドラゴンを操る女王デナーリス役を演じるエミリア・クラークが、2月19日(現地時間)イギリス・ロンドンのコリンシアホテルで行われたインタビュー取材で、最終章について語った。
最終シーズンのメインイベントは、人類の存亡を決する“生者”対“死者”の激闘だが、もうひとつ気になるのは、前シーズン最終話でやっと結ばれた、ジョン・スノウ(キット・ハリントン)との恋の行方。デナーリスはこれまで、ドラスク人の族長カール・ドロゴ(ジェイソン・モモア)、傭兵団の総帥ダーリオ・ナハーリス(マイケル・ユイスマン)とも恋愛をしてきたが、今度の関係はこれまでと違うのだろうか。
エミリアはデナーリスの恋をこう語る。「彼女は恋愛については運が悪かった、というか、趣味も良くなかったと思う(笑)。でも、ジョンはこれまでの2人とは決定的に違う。この恋は、彼女にとって初めての、自分と対等の相手との恋なの。ドロゴは彼女より強くて、彼女を救ってくれた。ナハーリスは逆で、彼女に仕える立場だった。でもジョンは実力も地位も彼女と同等で、それが2人の関係に大きく影響してる。2人が惹かれ合う力はとても強くて、デナーリスはそれを怖いとも感じているのよ」
この分析からも、デナーリスがシーズン1第1話からたどってきた長い道のりが感じられるが、エミリアは今も、最初のオーディションを鮮明に覚えている。「オーディションで演じたのは、シーズン1の兄に殴られて反撃するシーンと、炎の中に足を踏み入れる前にスピーチするシーン。この2つを演じたときに、デナーリスというキャラクターの核心に触れることが出来たと感じたの。彼女を演じていると、とても冷静になれる。穏やかで落ち着いた気持ちになる。それは、デナーリスと同じ部分がわたし自身の中にもあるからだと思う。それがわたしの強み。この役にキャスティングした人は、それを見抜いてくれたんだと思う」と振り返る。
そして出演が決まってからも、リサーチを徹底的に行った。「原作の1作目は繰り返し読んだわ、多分6回くらい。シーズン1の撮影中はいつも原作を持ち歩いて、びっしり注意書きを書き込んだ。今でもその本を持ってるの、撮影小道具の羽やいろんなものが貼り付いているけど(笑)」
また、この役について、クリエイターからは意外なリクエストがあった。「声の出し方を『アラビアのロレンス』(1962)の主人公のスタイルにしてほしいと言われたの。ピーター・オトゥールが演じる、あのロレンスよ。だからあの映画を繰り返して観た。そうやって発声法も学んだけど、権力や人間の成長についての名台詞が多いから、それも役作りの参考になったわ」と明かすエミリア。
そして迎える最終章はシーズン8。長く関わってきた作品だけに、感慨は深い。「脚本を読んだ時からもう、“ああ、これで最後なんだ”と感じた。だから毎日の撮影でも、常にデナーリスにさよならを告げる気持ちで演じたわ。どんな小さなことで、これが最後だと思うと大切に思えた。でもこのシーズンは撮影期間が長かったから、自分の最後のシーンを撮影するまでに、少しずつ心の準備をしていく時間があった。実際に自分の人生のうちの約10年間をこの作品に費やしたわけだし、デナーリスがわたしの中にしっかりと刻み込まれたことだけは確かよ。彼女から一生逃れることはできない。これからも、デナーリスは常にわたしの一部として存在し続けると思う」とコメント。
クラークが演じた女王デナーリスは、果たして鉄の玉座に座るのか。4月15日放送開始の最終シーズンで、彼女が到達する場所を見届けたい。(平沢薫)
「ゲーム・オブ・スローンズ 最終章」はBS10スターチャンネルにて4月15日より<世界同時放送>