『男はつらいよ』新作、今年の東京国際映画祭オープニング作品に！

　山田洋次監督の新作映画『男はつらいよ　お帰り　寅さん』（12月27日公開）が、10月28日に開幕する第32回東京国際映画祭のオープニング作品に決定したことが発表された。映画『男はつらいよ』シリーズ22年ぶり、50作目となる同作の世界初上映で映画祭が幕を上げることとなった。

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　山田監督は「寅さんシリーズの第50作となる『男はつらいよ　お帰り　寅さん』が東京国際映画祭オープニング作品に選ばれたことを嬉しく思います」とコメント。そして「先行き不透明で重く停滞した気分のこの時代に、寅さんの台詞にあるように『生まれて来てよかったと思うことがそのうちあるさ』と50年をかけて製作したこの映画が日本のみならず世界中で、一人でも多くの観客の“心の希望”となることを切に願います」とシリーズ第39作『男はつらいよ 寅次郎物語』での寅さん（渥美清）を思い起こさせる言葉を続けている。

　今回の映画祭のフェスティバル・ディレクターを務める久松猛朗は「この映画のエンドロールを観ながら自然と涙がこぼれました。毎年お盆とお正月にこのシリーズの最新作をどれほどワクワクしながら待ちわびたことでしょう。正に国民的映画シリーズであったと思います」と振り返り、「この映画を第32回東京国際映画祭のオープニング作品として世界にお披露目できることを心より嬉しく思います」と喜んでいる。

　本作では寅さんこと車寅次郎の甥である満男（吉岡秀隆）と、満男がかつて思いを寄せていた及川泉（後藤久美子）の2人を軸に、寅さんの妹・さくら（倍賞千恵子）、さくらの夫・博（前田吟）といった「くるまや」を囲む人たちの今が描かれる。（編集部・海江田宗）