佐野勇斗「里見八犬伝」みなさんを勇気づけられる公演に
俳優の佐野勇斗が16日、都内で行われた舞台「里見八犬伝」囲み取材&プレスコールに登壇。役衣装で現れた佐野は、舞台の初座長というプレッシャーを全く感じさせず、むしろ「こんなに楽しいんだ」と顔をほころばせ、初日への意気込みを語った。この日は、松田凌、岐洲匠、神尾楓珠、塩野瑛久、上田堪大、結木滉星、財木琢磨、深作健太(演出)も来場した。
アクションエンターテインメントの最高傑作として好評を博している本作は、滝沢馬琴による壮大な歴史ドラマ小説「南総里見八犬伝」をもとに、知勇に優れ、仁・義・礼・智・忠・信・孝・悌の8つの玉に導かれた8人の勇猛果敢な犬士(剣士)たちが悪霊集団に挑む姿を描いた冒険活劇。2012年に初演し、今年で4回目の上演となる。
2度目の舞台で主人公の犬塚信乃役を務める佐野は、初めて殺陣にも挑戦しており、「初めて尽くしのことで、最初はものすごく不安でしたが、たくさんのキャストさん、スタッフさんに支えていただき、舞台ってこんなに楽しいんだ! と思えた作品です」と笑顔を見せると、「初日を迎えられることがとてもうれしく、みんなの頑張った1か月半が伝わればと思います」と意気込み。
深作も「毎回劇的な変化をキャストの皆さんと作ってきた八犬伝ですが、今回の皆さんは本当に素晴らしいんですよね。いろいろリクエストにも即応えてくださるし、芝居全体のクオリティーも大変上がっていると思います」とファンの期待をあおった。
本来であれば10月14日の館山公演で幕を上げるはずだったが、台風19号の影響によりあえなく断念。佐野は以前、結木、神尾とともにプロモーションのために原作ゆかりの地である館山を訪れていることもあり、「(地元の)皆さんが里見八犬伝を愛していらっしゃって、その皆さんに観てもらいたいと思って頑張っていましたが、とても残念で悔しい気持ちでいっぱいです」と無念の思いをにじませる。しかし、その思いを胸に前を向き、「館山に限らず、台風の被害がたくさん出ているところもあると思うので、全国を周らせてもらって少しでもみなさんを勇気づけられる公演ができればと思います」と力を込めた。
特撮ドラマ「快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー」などで知られる結木(犬飼現八役)も「台風の影響で今日が初日という形になってしまいましたが、その分、館山の皆さまも勇気づけられる作品をお届けしたいと思います。まずは僕たちが精いっぱい楽しみたいと思います」と力強く宣言していた。(取材:錦怜那)
舞台「里見八犬伝」は、10月17日~21日に東京・なかのZERO大ホールにて、11月の大阪、福岡、愛知公演を経て、11月30日~12月8日に東京・明治座で東京凱旋公演