佐藤健、東京国際映画祭でファンの声援に笑顔!『ひとよ』白石和彌監督に感謝
第32回東京国際映画祭
俳優の佐藤健が28日、特別招待作品として上映される『ひとよ』をひっさげ、六本木ヒルズで行われている第32回東京国際映画祭のレッドカーペットイベントに、白石和彌監督、鈴木亮平、松岡茉優と共に出席した。
本作は劇作家・桑原裕子が主宰する劇団KAKUTAの人気舞台を映画『凶悪』や『孤狼の血』などの白石監督が映画化。3人の子どもたちを守るために夫を殺害してしまった母(田中裕子)と、3人の兄妹たちの繊細な関係をつづっている。佐藤は事件後にフリーライターとして母親と微妙な距離で接する次男・雄二を演じている。
黒のシャツとタキシードをあわせた姿で登場した佐藤は「健さ~ん」というファンの歓声に対して手を振り、笑顔を浮かべながらレッドカーペットを闊歩(かっぽ)し、写真撮影やサインに応じた。
大歓声のなか舞台に上がった佐藤。「このような素敵な場所に迎えていただき光栄です。これも白石監督のおかげです」と感謝しつつ、「雄二は、家族に対して愛情があるけれど、それを素直に表現できない男。その部分はとても共感ができたので演じやすかった」と役についての解釈を述べた。長男・大樹役の鈴木は「この映画は、僕たちが演技をしているように見られたら失敗だと思った」と自然と兄妹でいることが必要だったことを明かすと、白石監督も「母親役の田中裕子さんを背骨として、とにかく芝居がうまい俳優たちに声をかけました」とキャスティング理由を述べていた。
末っ子の妹・園子役の松岡は「まさか自分が田中裕子さんの娘役をやれるとは思っていませんでした」と素敵な俳優との出会いに感謝すると「お兄ちゃんとお母さんとの関係性と、娘と母親の関係というのは違うと思ったので、注意深く役を考えました」と役へのアプローチ方法を語っていた。
佐藤が「一度崩壊してしまった家族がまた再生するためには、かなりの勢いでぶつかる必要があるということを、映画のメッセージとして伝えたかった」と思いを吐露する一幕もあった。映画は11月8日より全国で上映される。(磯部正和)