広瀬すず主演「津田梅子」今夜放送！豪華キャスト＆見どころをチェック

　広瀬すずが主演を務めるスペシャルドラマ「津田梅子～お札になった留学生～」（テレビ朝日系）が3月5日よる9時より放送。豪華キャストの顔ぶれとともに見どころを紹介する。

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　広瀬ふんする津田梅子（幼名・梅）は、女子教育のパイオニアとして知られ、新たな五千円紙幣の顔となることでも話題に。今回のスペシャルドラマでは結婚や仕事について悩む青春時代の姿にスポットを当てた物語が描かれる。主人公の梅をはじめ、山川捨松（池田エライザ）、永井繁（佐久間由衣）ら留学仲間との友情や、森有礼（ディーン・フジオカ）、伊藤博文（田中圭）ら歴史上の人物との交流、そして母の初（内田有紀）や父の仙（伊藤英明）ら家族との絆も色濃く映し出されていく。

梅の両親を演じるのは内田有紀＆伊藤英明

　梅の母である初（内田）は自由奔放な夫を陰から支える明治の女性。梅の留学には反対していたものの、夫の意見に従わざるを得ず、最後は腹をくくって娘を送りだすことに。11年にも及ぶ長期留学を終えて帰国した梅は「女性も自立すべき」「自分の考えはしっかり相手に伝えるべき」という西洋式の思考を身に着けており、女性にとって結婚は必ずするものであり、女性がハッキリ意見するなどもってのほかという社会に生きてきた初は、苦悩する娘を目の当たりにして心を痛めるのだった。

　初を演じた内田が大切にしたのが、落ち込む娘を少しでも元気づけたいという思いで風呂を沸かすシーンだという。「失意の梅のために薪をくべてお風呂を炊く場面があるのですが、そのとき初がやっと自分の本音を娘に話すんです。そこはとても大事なシーンだなと思い、より丁寧に演じました」。わかりあえないながらも、深い愛情を介してつながる母と娘、二人の心情が静かに交錯する

　また、伊藤が演じるのは、梅を留学へと導いた豪快な父・仙。先進的な思想とチャレンジ精神の持ち主で、日本に西洋野菜を広めたほか、東京初の街路樹を作り出すきっかけとなった人物でもある（仙がウィーン万博から持ち帰ったニセアカシアの種子が大手町に植樹された）。自らも渡米経験を持つ仙は、わずか6歳の梅を留学生としてアメリカに送り出すことを強引に決めるも、内なる苦悩も秘めていて、という役どころ。伊藤は「女性に多くの権利が認められていなかった時代、津田梅子さんは自分の頭で考えて自分のやりたいことを全うした芯の強い女性。広瀬すずさんとは初めてご一緒させていただきましたが、芝居前の集中力や芯の強さが梅とリンクしているように思いました」と語っている。

留学仲間との絆にも注目

　長い留学生活で英語や先進文化を身に着けた梅は、夢を叶えて仕事をしたいと考える現代の女性と同じ思いを持っていたが、男性上位社会で夢を実現するどころか、働く場すらないという現実にぶつかることになる。そんな梅を力強く支えるのが、深い友情で結ばれた山川捨松（池田）や永井繁（佐久間）たち留学仲間。励ましあい、夢を語りあう一方で、女子の自立をめぐって意見がぶつかることもあるが、本音で何でも言い合える仲間は、梅にとってかけがえのない盟友であり、生涯の宝物ともいうべき存在となった。

　池田ふんする山川捨松は、アメリカの大学を卒業した初の日本人女子。幼名は「咲」だったが、留学する際に、母親が「捨てて待つ」という意味で「捨松」と名づけた。自分には帰る場所がないという覚悟で留学に臨み、名門ヴァッサー大学で英文学を専攻して優秀な成績をおさめる。帰国後は、17歳年上の陸軍卿・大山巌の後妻となるが、梅は反発する。

　佐久間ふんする永井繁は、9歳のときに梅たちとともに留学し、10 年間アメリカで過ごした。アメリカでは音楽の才能を伸ばし、ヴァッサー大学音楽学校に入学。帰国後は音楽教師として仕事を始める。同時期に留学していた海軍軍人・瓜生外吉と、当時としては珍しい恋愛結婚をする。仕事と家庭を両立させながら活躍した女性でもある。

　もう一人の留学仲間が吉益亮（宮澤エマ）であり、彼女は眼病にかかって1年たらずで帰国してしまうが、その10年後、留学を終えた梅と再会。友情を育んでいく。そして梅と同様に海外に留学し、のちに学者として活躍する・神田乃武（井之脇海）も登場。梅は神田に淡い恋心を抱くのだが、そんな梅の思いに気づかぬまま、神田は捨松に好意を寄せる展開に。梅の初恋の行方にも注目だ。

近代日本をけん引した人々も

　明治というエネルギーに満ちた時代の息遣いも描写される。梅の留学先で彼女たちを手厚くサポートし、梅のメンター的存在であり続ける初代文部大臣・森有礼（ディーン・フジオカ）、近代日本の礎を築いた初代内閣総理大臣・伊藤博文（田中圭）、梅とはまた違うタイプの教育者で、桃夭女塾（現・実践女子大学）を作った歌人の下田歌子（平岩紙）も登場。

　また、音楽をバイオリニストの葉加瀬太郎が担当するほか、その長女である高田向日葵（ひまり）が本編にエキストラ出演を果たす。広瀬からのバトンを受け取って晩年の梅を演じるのは原田美枝子で、作品全体のナレーションも担当している。