深津絵里、声優初挑戦で心境吐露「どん底まで落ち込んだ」新海誠監督からの難役オファーに奮闘
女優の深津絵里が11日、TOHOシネマズ六本木ヒルズにて行われたアニメーション映画『すずめの戸締まり』の初日舞台あいさつに登壇。深津にとって初の声優挑戦となったが、収録を振り返って「思い通りにできなくてどん底まで落ち込んで、あてもなく街をさまよったりしました」と過酷なチャレンジだったことを明かした。舞台あいさつには、ともに声優として参加した原菜乃華、松村北斗、染谷将太、花瀬琴音、新海誠監督も出席した。
【写真】“実写版・草太”松村北斗も登壇!キャスト集結『すずめの戸締まり』初日舞台あいさつ
本作は、大ヒットを記録した『君の名は。』『天気の子』に続く新海監督の3年ぶりの新作。“扉”を探して旅をしている青年・草太(松村)と出会った少女・鈴芽(原)が、全国の“災いの元となる扉”を閉めるために奔走する姿を描く。
深津が演じるのは鈴芽の叔母となる環。新海監督は「環は震災孤児である鈴芽を引き取り、人生を犠牲にしてしまったのかも……という後悔を抱えながら、その本音をぶつけてしまうという、とても難しい役。嘘のない叫びを聞かせてもらえるという方……と考えたとき、深津さんのお顔が思い浮かんだんです」とオファーした理由を明かす。
深津は最初「なんで私なんだろう」と思ったというが、「脚本やビデオコンテを観て、個人的な感想ですが、新海監督が次のステージに向かおうとされているのかなと思ったんです。そんななか、私にやってほしいと思ったことには、何か意味があるのかと感じたんです」とオファーを受けた理由を明かす。
初めてのチャレンジに深津は「とても怖かった」と臨む前に心境を語る。「思い通りにできなくて、どん底まで落ち込みました。あてもなく街をさまよったり、京都のお寺で気持ちを静めたりしました。でも新海監督がとても温かく導いてくださって、何とかやり遂げることができました」とすがすがしい表情を見せる。
さらに深津は「この年になって、初めてのチャレンジをいただけたことに感謝します」と笑顔を見せると、主人公・鈴芽の声を務めた原に対して「一生懸命戦っている姿がとても美しかった。素晴らしい感性の方とお芝居ができてうれしかったです」とエールを送る。深津の言葉に原は「泣きそうなぐらい嬉しいです」と言葉を詰まらせながら語っていた。(磯部正和)
映画『すずめの戸締まり』は11月11日より全国公開中