「光る君へ」タイトル回収&“出版”決定に沸く
吉高由里子が紫式部(まひろ)役で主演を務める大河ドラマ「光る君へ」(NHK総合・日曜午後8時~ほか)の1日放送・第33回は、いわゆるタイトル回収のエピソードが展開し、「光る君」のワードが登場するたびにSNSでは歓喜の声であふれた(※一部ネタバレあり)。
~以下、第33回のネタバレを含みます~
第33回は「式部誕生」とタイトルにある通り、冒頭で宮の宣旨(小林きな子)がまひろに「藤式部」(女房としての名)と命名。彰子(見上愛)の女房としての宮仕えが始まるも、わずか8日で里帰りする波乱の展開に。まひろの役割は帝に献上する物語を執筆することであり、宮中でせわしく働く女房たちの中で“アウェー”状態となり、気が散って執筆が進まず夜も眠れない日々。悩んだ末、まひろは道長(柄本佑)に里に戻って執筆させてほしいと懇願する。
注目を浴びたタイトル回収の描写は複数あり、初めがまひろのしたためていた文章に「光る君」の文字が登場したときのこと。すぐさま視聴者の間では「あ…光る君」「光る君の文字!」「タイトル回収!!!文で!!!」と沸き、文字の美しさも話題に。
その次が、里で物語の続きを執筆したまひろが再び藤壺に参上し、彰子に挨拶したとき。まひろが帝(一条天皇/塩野瑛久)のために物語を執筆していることを知った彰子は「帝がお読みになるもの、私も読みたい」と興味を示し、まひろは嬉しそうにこれまでの展開を朗読した。「この皇子が物語の主となります。それは美しく賢く、笛もご堪能でした」とのくだりに「帝みたい……。その皇子の名は?」と問う彰子に、まひろは「あまりにも美しかったので『光る君』と呼ばれました」と答え、ここでも「来た来た!」「光る君キター!」「主人公自らタイトル回収」と興奮が巻き起こったほか、まひろの背後に見えた紫の藤の花に注目する声も。
その次が、ついに帝が藤壺にわたる場面。ここでは帝とまひろが2度目(第19回以来)の対面を果たし、帝が「光る君とは(一条天皇の第一皇子である)敦康(親王)か?」と問うと、まひろは「内緒にございます」と答えを控えた。また帝は「あの書きぶりは朕を難じておると思い、腹が立った」と言い、その場に立ち会った道長も一瞬ヒヤッとした様子だったが、「されど次第にそなたの物語が朕の心に染みてきた。誠に不思議なことであった」と続け、すっかり物語にハマっている模様。さらに「朕のみが読むのは惜しい。皆に読ませたい」とまで言い、SNSでは「帝すっかり沼ってる」「出版決定!」「重版出来!」と祝福ムードとなった。
ちなみに、まひろの書いた物語に弟の惟規(高杉真宙)は「面白いよそれ! 大勢の男とむつんだわけでもないくせに、よくそんなの書けるね、そんなの」と感心し、乳母のいと(信川清順)は「そのような下品な殿御たちの話を帝がお喜びになりますでしょうか……」と眉をひそめていた。(石川友里恵)