帰ってきた あぶない刑事 (2024):映画短評
帰ってきた あぶない刑事 (2024)ライター2人の平均評価: 3.5
次世代による、終わらないファンサ大会!
黒澤満も仙元誠三もこの世を去り、TVシリーズの演出も担当した原隆仁監督の実子・原廣利による隠し子騒動な展開。しかも、敵は『もっとも~』で柄本明が演じた銀星会会長の息子という、まさに次世代「あぶ刑事」。いっそのこと柄本佑に出てほしかった感もあるが、「RUNNING SHOT」で行くぜなユージに、タカのハーレー&ショットガン、さらに完全に出オチ状態な薫に、捜査課長になっても「トロイ動物」扱いの透など、もはや伝統芸の数々に胸アツ。エンディングは“アレ”の24年ヴァージョン!と、終わらないファンサ大会。ファムファタールの存在など、探偵ハードボイルドとしての切り口に、★おまけ。
もはやファンタジー
前作で定年退職して、しかもそれからも数年が経ちどうやっても”刑事”になれないタカとユージですが、横浜に還ってきて、見事に”あぶない刑事”が復活です。あるロジックで成り立つのですが、もはやファンタジーと言ってもいい展開です。なのにそれが許されてしまうのは偏に舘ひろしと柴田恭兵という二人の俳優が起こし続ける化学反応のおかげと言えるでしょう。こんな二人は寡聞にして他に知りません。延々と壊れ続ける浅野温子も凄いですし、二人の前だといつまでも半人前感を出せる仲村トオルも凄いです。とにかく楽しんだ者勝ちの映画でした。