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あまろっく (2024):映画短評

あまろっく (2024)

2024年4月19日公開 119分

あまろっく
(C) 2024 映画「あまろっく」製作委員会

ライター2人の平均評価: ★★★★★ ★★★★★ 4

相馬 学

江口のりこの表情に、とにかく飲み込まれる!

相馬 学 評価: ★★★★★ ★★★★★

 誰もが被害者ヅラをせず、自分の人生を生きている。大阪を舞台にした人間ドラマには、そんな作品が多いが、本作もバイタリティにあふれている。

 基本的にはとある家族にスポットを当てた人情ドラマで、父の後妻が自分よりはるかに年下になる女性のドタバタ劇。笑いの要素には事欠かないし、グッとくる場面も多い。

 鶴瓶演じる父を扇の要に据え、その娘役の江口のりこと、後妻を演じる中条あやみが騒動による心の変化をドラマとして体現。笑顔と泣き顔で感情をスパークさせる後者は確かに魅力的だが、物語の磁場として作用する前者の不機嫌な顔の魅力は圧倒的に素晴らしい。

この短評にはネタバレを含んでいます
くれい響

「家族に乾杯」どころじゃない人情悲喜劇

くれい響 評価: ★★★★★ ★★★★★

「毎日放送が製作した、関西人キャストによる尼崎のご当地映画」ぐらいの気持ちで観ると、いい意味で裏切られる。今年の「大阪アジアン映画祭」で人気の香港・台湾映画を抑え、観客賞を受賞したのも頷ける深みある人情悲喜劇といえるだろう。約40分ほどで主要キャラがフェードアウトするのだが、そこでTVドラマ的な演出に頼らず、何気ない日常を描き続けるところに作り手の本気を感じる。そして、演者の駆け引きに惹かれつつ、シスターフッドものとして俄然面白くなり、「家族に乾杯」どころじゃないラストを迎える。森田芳光監督や相米慎二監督の影響も楽しめるが、まさか中条あやみに泣かされるとは!!

この短評にはネタバレを含んでいます
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