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第66回ベルリン国際映画祭コンペティション部門18作品紹介(2/3)

第66回ベルリン国際映画祭

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ベルリン国際映画祭

『ソイ・ネロ(英題) / Soy Nero』

製作国:ドイツ、フランス、メキシコ
監督:ラフィ・ピッツ
キャスト:ジョニー・オルティス 、ロリー・コクレイン

ストーリー
メキシコ人のネロはかつて国境を越えようとして失敗。数年後、19歳になったネロはアメリカに行くことをあきらめていなかった。ついにロサンゼルスに渡ったネロは、かつて国境を越えた兄ジーザスの充実した人生を目のあたりにし、アメリカの永住権を得ることを決意。軍に志願し、中東の戦地に送られる。

【ここに注目】
『イッツ・ウィンター(英題) / It's Winter』(2006)、『ハンター(英題)/ The Hunter』(2010)に続いて本映画祭コンペティション部門に選ばれたラフィ・ピッツ。10代のときにイランからイギリスに渡り、フランスでジャン=リュック・ゴダールレオス・カラックスの助監督をしていたという経歴の持ち主。

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ベルリン国際映画祭
(C)X Filme Creative Pool

『アローン・イン・ベルリン(英題) / Alone in Berlin』

製作国:ドイツ、フランス、イギリス
監督:ヴァンサン・ペレーズ
キャスト:エマ・トンプソンブレンダン・グリーソンダニエル・ブリュール

【ストーリー】
1940年6月、第二次世界大戦下のドイツ・ベルリン。アンナとオットーは息子を前線で亡くし悲しみに沈んでいた。ヒトラーによる独裁が過ちであると気付いた2人は抵抗運動を開始。命を危険にさらしながらも、ヒトラーを非難するハガキを公共の建物にばらまく。

【ここに注目】
実話を基に書かれたハンス・ファラダの小説「ベルリンに一人死す」を映画化。『天使の肌』(2002)などで監督業にも進出した美形俳優ヴァンサン・ペレーズがメガホンを取った意欲作で、本映画祭への出品は初となる。『ハリー・ポッター』シリーズなどで知られるエマ・トンプソン『ラッシュ/プライドと友情』(2013)のダニエル・ブリュール『白鯨との闘い』(2015)のブレンダン・グリーソンら実力派キャストが集結。

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(C)Julie Landreville
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『ボリス・ウィズアウト・ビアトリス(英題) / Boris without Beatrice』

製作国:カナダ
監督:ドゥニ・コーテ
キャスト:ジェームズ・ハインドマンシモーヌ=エリース・ジラール

【ストーリー】
カナダのケベックに暮らすボリスは全てを手に入れた勝ち組だったが、大臣である妻のビアトリスがうつ病で別荘に引きこもり、ボリスは同僚との不倫に溺れるようになる。ある日、謎の男がボリスにある問題を突きつけ、彼を苦しめる。

【ここに注目】
カナダ人監督ドゥニ・コーテによるサイコスリラー。『ヴィクとフロ 熊に会う』(2013・日本未公開)では、本映画祭で映画芸術に新たな視点をもたらした賞に贈られるアルフレッド・バウアー賞を受賞。本作では理性を失っていく主人公の心を独特の映画的表現で描くという。主人公を翻弄する謎の男を、レオス・カラックス作品の常連俳優として知られるドニ・ラヴァンが演じる。

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『レターズ・フロム・ウォー(英題) / Letters from War』

製作国:ポルトガル
監督:イヴォ・M・フェレイラ
キャスト:ミゲル・ヌーネス、マルガリーダ・ヴィラ=ノヴァ

【ストーリー】
1971年、ポルトガル領アンゴラ。アンゴラとの戦争に徴兵されたアントニオがポルトガルに残した妻にしたためた手紙には、妻への深い愛と共に、アンゴラの自然や人々の魅力がつづられていた。日に日に戦争への不安が増すなか、手紙を書くことはアントニオの生きる支えになっていた。

【ここに注目】
近年はマカオに在住しており母国に帰還した40歳のポルトガル人監督イヴォ・M・フェレイラの長編劇映画3作。ポルトガル人作家アントニオ・ロボ・アントゥーネスの著書にインスパイアされ、愚かな政治が引き起こした戦争によって引き裂かれた人々の姿を描いたという。主人公の妻を演じるマルガリーダ・ヴィラ=ノヴァはフェレイラ監督の妻。

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(C)Bradley Liew
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<アルフレート・バウアー賞>『ア・ララバイ・トゥ・ザ・ソロウフル・ミステリー(英題) / A Lullaby to the Sorrowful Mystery』

製作国:フィリピン、シンガポール
監督:ラヴ・ディアス
キャスト:ピオロ・パスクアル、ジョン・ロイド・クルス

【ストーリー】
19世紀末のフィリピン。スペインの植民地支配からの独立を目指す革命家、アンドレス・ボニファシオが同志に殺される。残された妻は消えたボニファシオの死体を見つけ出そうと、ジャングルに分け入り、森をさまよう。

【ここに注目】
フィリピン映画界では“怪物的作家”と言われるラヴ・ディアス監督が、“フィリピン革命の父”として語り継がれる19世紀の革命家アンドレス・ボニファシオの知られざる真実に迫る8時間超の力作。作品が非常に長尺であることで知られ、 5時間を超えた前作『昔のはじまり』はロカルノ国際映画祭の最高賞にあたる金豹賞を獲得し、2014年の東京国際映画祭で上映された。監督は、「この映画で語られる真実が国民に教えられた歴史に反していようとも、一石を投じることが国のためになることを願う」と語っている。

ベルリン国際映画祭
(C)Christian Geisnes
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<最優秀女優賞>トリーヌ・ディルホム『ザ・コミューン(英題) / The Commune』

製作国:デンマーク、スウェーデン、オランダ
監督:トマス・ヴィンターベア
キャスト:トリーヌ・ディルホムウルリク・トムセン

【ストーリー】
1970年代、時代は自由な空気に満ちていた。デンマークのコペンハーゲン近郊にある家で、アカデミックな夫婦、エリックとアンナは10人あまりの友人たちと共同生活をスタートさせる。しかし、次第に摩擦が生じ、エリックの愛人が家に入り込んだことから、かろうじて保たれてきたバランスが崩れ始める。

【ここに注目】
セレブレーション』(1998)『偽りなき者』(2012)などのトマス・ヴィンターベア監督が自身の幼少時代から思春期にかけての、1976年から1985年の10年間に体験したコミューンでの共同生活から着想して脚本を執筆、舞台化で好評を博した作品を映画化した。ヴィンターベア監督やスサンネ・ビア監督作などの常連で、デンマークを代表する俳優であるトリーヌ・ディルホムウルリク・トムセンが主人公の夫婦役で共演している。

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