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未見のアナタ、人生ソンしてます!「ブレイキング・バッド」が伝説になったワケ 海ドラ座談会企画PART1(3/6)

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フツーに見えて実はヤバいキャラクターたち

ブレイキング・バッド
高齢出産を控えるウォルターの妻(中央)と脳性麻痺を患い言語・歩行障害を持つ息子のジュニア(右)提供:Netflix

司会:ウォルター以外にも魅力的なキャラクターがたくさんいますよね。

池田:奥さんのスカイラー(アンナ・ガン)はよかったですね。フツーの女の人がこんなに怖いんだって(笑)。

今:ある意味では、ウォルターと似た者同士なのかもしれない。やっぱり人間ってマインドコントロールでもされていない限り、自分のやっていることの善悪の判断はついているはずだから。

池田:ウォルターと同様、彼女もまた一線を越えているんだと思う。

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ブレイキング・バッド
ジェシーは最も感情移入しやすいキャラで大人気! 提供:Netflix

今:人気があるのはジェシー(ウォルターの麻薬ビジネスの相棒)ですよね。

池田:ジェシーは、割と見ている人の視点と一番近いかもしれない。

司会:演じたアーロン・ポールはエミー賞で数回、助演男優賞を取っていますよね。

犬塚:ジェシーは、本当はシーズン1で死ぬ予定だったらしいんですね。悪役っていうことで言うと、ガス(麻薬界のボス。表向きはファーストフード店の店長)かな。とにかく強烈! 冷静な見た目と行動にギャップがあるから怖い……。あの俳優(ジャンカルロ・エスポジート)はスパイク・リーの初期作品に出ていますよね。

ブレイキング・バッド
眉一つ動かさないポーカーフェイスがコワすぎる麻薬界のボス、ガス(C)AMC / Photofest/ ゲッティイメージズ

司会:ガスといえば、一つ謎があるんですけど、シーズン4の第1話でガスに殺されるかもしれない疑念にかられてパニックに陥るウォルターの目の前で、ガスが部下のヴィクターに対して思いがけない行動をとるシーンがありますよね。あれは、どういうことなんでしょうか……?

犬塚:方法を学んではいても、まだウォルターの域には達していないのもわかっていて、なおかつ警察に顔を見られてしまったミスゆえに、こいつからつながったらまずいということでああいう行動に出たんだけど、真の理由はその現場にいる3人(ウォルター、ジェシー、マイク)に対する、「お前らもミスするとこうなるぞ」という見せしめだと思う。だからその証拠に、普段は冷静なマイク(ガスの用心棒)が、驚きのあまりガスに銃を向けている。つまり、マイク(ジョナサン・バンクス)にとっても予想外の事態だったという。ガスの恐ろしさをダイレクトに示すエピソードの一つですよね。

>次ページは、アルバカーキを舞台にした理由

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