ゾンビが日常にいたら？あなたは人間やめますか？それとも…人間の性格別ゾンビ対処法

　“ウォーカー”と呼ばれる生ける屍であふれかえる終末世界を描いたサバイバル・ホラー「ウォーキング・デッド」。「ゾンビは苦手だから」と観ないなんてもったいなさ過ぎます！　なぜなら、コワいのはゾンビではなく人間だから。壊れていく者、覚醒していく者……極限状況下で変貌していく人々のサバイバル模様はリアル過ぎて、思わず自分だったら誰に当てはまるかと考えるうちにシーズンが進むにつれ身近に思えてくるはず。試練に次ぐ試練の中で、すさまじい変貌を遂げる愛すべき仲間たちを紹介します。（文：なかざわひでゆき）

理想が高い学級委員長タイプ

ストレスのあまり壊れゆく“みんなのリーダー”＞リック・グライムズ（アンドリュー・リンカーン）
生存者グループのリーダー格。元保安官ならではの強い正義感と判断力で周囲に信頼され、「俺についてこい！」と腕っぷしの強さでグイグイと仲間を引っ張っていく……はずが、親友の裏切りや愛する人を亡くしたショック、さらには息子カールや仲間たちを守らねばならないというあまりのプレッシャーから一時は人格が崩壊。何とか理性だけは取り戻すもサバイバルの過程で負った心のダメージは相当深いようで、すっかり疑い深い独裁者状態に。一見するとリーダーシップを発揮しているように思えるが、責任感が強すぎるだけに暴走し始めたら手に負えないところなど、実はグループで一番の危険人物かも。

不言実行の熱血漢タイプ

ムショ経験もある不良がまさかのヒーローに！＞ダリル・ディクソン（ノーマン・リーダス）
貧しい家庭環境や父親の暴力などが原因で、子供のころから非行を繰り返してきた筋金入りの不良（ワル）。初めは仲間になじめず一匹狼を気取っていたが、得意のクロスボウを駆使した抜群の戦闘能力で仲間のピンチを救い、いつしかグループになくてはならない凄腕の用心棒に。リックの右腕として、彼の暴走にクギを刺すこともしばしば。キャロルの娘が失踪した際に最も協力的だったのがダリルで、それ以来キャロルと固い絆で結ばれるようになり、彼女にそっと花を贈るなどニクい気遣いも見せる。見た目はニヒルでクールなタフガイ、しかし中身は不器用で優しい、男も女も惚れる究極のヒーロー。

芯が強い献身家タイプ

DV夫から解放され肝っ玉かあさんに＞キャロル・ペルティエ（メリッサ・マクブライド）
見たところ地味でおとなしいフツーの主婦。DV夫（のちに死亡）に虐げられ続けたせいで自己主張できず、武器を持つのもおっかなびっくりだったが、最愛の娘ソフィアを失った怒りと悲しみをバネにして、ウォーカーの大群を前にしてもたじろがないタフで勇敢な女性へと覚醒。爆薬を使った奇襲で囚われた仲間を救出したり、笑顔のステキな奥様を装って相手を油断させたりと頼もしい存在に。か弱い子供たちを全力で守ろうとするさまは聖母のようだが、疫病がはやった際には事態を食い止めるために非情すぎる決断を実行してしまうコワ～い一面も。チームを追い出されて独りぼっちになったときもしぶとく生き残り、ある意味チームの中で最強。

警戒心の強い一匹狼タイプ

多くを語らない、男よりもマッチョな女剣士＞ミショーン（ダナイ・グリラ）
日本刀を武器に敵をバッサバサと斬り倒す、ドレッドヘアの眼光鋭い無骨な女剣士。ウォーカーが嗅覚で人間を襲うことから、顎を切り落としたウォーカーをペット（その正体には哀しい秘密が……）のように引き連れ、その死臭で身を守るなど驚きのサバイバル術をフル稼働する。警戒心が強く他者に心を許さないのは、愛する息子を死なせたトラウマを背負い、我が身を罰するように他者と関わることなく孤独に生きてきたから。そんな彼女が、生き別れになったリックやカールと再会したときには思わず号泣！　無敵の女戦士という仮面の下に垣間見える人間臭さ。ただのマッチョなおねえさんじゃありません！

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