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人はいいけれど、何をやってもうまくいかないラリー。しょっちゅう転職しては、引越しを繰り返すラリーに別れた妻はすっかりあきれ顔。愛する息子ニッキーも、頼りない父親の姿にちょっぴり失望気味。ここはしっかり働いて、カッコいいところを見せないと、ますます息子に嫌われちゃうぞ。でも、せっかく就いた自然史博物館の夜間警備員の仕事も思っていたほど、簡単そうじゃない。果たしてラリーはダメ父さんの汚名を返上できるのか? |
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パパは優しくて面白くて、僕は大好きなんだけど、生活能力はまるでゼロ。子どもの僕から見たって、ツイてない男なんだ。今朝だって、路上駐車して、違反キップを切られてた。ホント、ダサイよな。そんなパパだから、ママも愛想を尽かして、僕を連れて離婚しちゃったんだ。パパ、分かっているのかな、自分のダメなとこ。だってさ、また失業したみたいなんだよ。きっと家賃を払えなくなって、いま住んでいるアパートだって、追い出されるに決まってる。今日、僕に会いに来てくれたときは何も言わなかったけど、黙ってたって、そんなことバレバレだよ。その点、ママの恋人はとってもお金持ちでエリートなんだ。実はこの間、彼のオフィスに遊びに行ったんだ。すっごく大きくてカッコいいオフィスだった。僕、将来はアイスホッケーの選手になりたいと思っていたけど、彼みたいにビジネスマンになっちゃうのもいいかなって思った。思わず、パパにその話をしたら、さびしそうな顔をしてた……。だったら、今度こそちゃんした仕事に就いて欲しいよ。 |
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就職するって、張り切ってるけど、職業紹介所のおばさんに「また来たの? もう紹介できる仕事はないっ」なんてあきれられちゃって。ああ、息子として、僕はホントに情けないよ。やっと紹介してもらった仕事が自然史博物館の警備の仕事。就職できたって、大喜びして、ママに電話をかけてきたりしてたけど、自然史博物館ってどんな所だか、パパは分かっているのかな? 案の定、出かけてみたら、博物館のディレクターのマクフィー博士は陰険そうで、ノーテンキなパパとは合いそうにない。おまけに、警備は警備でも夜間の警備だったんじゃない。前任のおじいさんみたいな警備員さんはロクに仕事のことを教えてくれないみたいだし……。ノンキに館内電話で遊んでいる場合じゃないのに、ホントにダメだなー。 |
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夜になったら、ティラノサウルスが動き、パパに猛突進。モアイ像がなぜか話しかけてくるし、ネアンデネルタール人は大騒ぎ。おまけに、ライオンや巨像も、のしのし歩いてる。パパったら、もうパニクってる場合じゃないよ。ボーッとしてるから、ノドジロオマキザルのデクスターに博物館の鍵束と警備マニュアルを奪われちゃうんだ。ドジだなー。西部開拓時代のジオラマでは、人形たちにガリバーみたいに縛られちゃうし。もうカッコ悪ぅ~っ。もしもセオドア・ルーズベルトが博物館の秘密を教えてくれなかったら、パパ、どーする気だったのさ。なのに、パパったら、2日目の夜にまた博物館で騒ぎを起こしちゃって。マヌケだなー。でも、僕、見ちゃったんだ。パパがマクフィー博士に「クビだー」って言われてるところ。すんごい、ショックだった。でもさ、どうして、僕のパパは友だちのパパみたいに仕事が長続きしないんだろ。もっとしっかりしたパパが欲しいよー。 |
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てっきりクビになったと思ってたら、パパが僕のところにやって来て、「博物館においで」って。夜、博物館に行くと、パパが「信じられないことが起こる」って言うから、楽しみにしていたんだけど、別に、何も起こらない。もう、パパったら、今度はウソつくのかな。僕、本当にパパのこと、嫌いになっちゃうよ……。ところが、博物館がすごいことになっちゃってる。ホントだ、ティラノサウルスが動いてるし、展示物が勝手に動き出してるよ。パパ~、何とかしてよぉ~。……アレ、まるでペットみたいにティラノサウルスがパパになついてる! ガリレオの像としゃべったり、ルーズベルト大統領ともしゃべってる。すごいや! パパったら、いつの間にか歴史を勉強してたんだね。もしかして、パパって、凄い人だった? 博物館を狙ってた悪党たちのたくらみもブッつぶしちゃったし。僕、パパのこと、見直しちゃった。僕にとってのヒーローだよ! |
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