楽園の瑕(きず) 終極版 (2008):映画短評
楽園の瑕(きず) 終極版 (2008)アートを極めた、伝説の香港オールスター競演作
哲学的なセリフや意味深なカットが多いことで、公開当時「難解極まりない」と言われたが、本作も『欲望の翼』『恋する惑星』などのウォン・カーウァイ監督作に共通する、ほぼ“全員片思い”なキャラたちの時間や記憶をめぐる物語。カップヌードルCM「HUNGRY DAYS」にも近い監督の二次創作だけに、元ネタの武侠小説「射鵰英雄伝」を知らなくても問題なし。「オリジナル版」のトニー・レオンのアクションシーンは削られたが、デジタル処理された色彩や音響に加え、レスリー・チャン演じる狂言回しの出番がマシマシ。それにより、ラブ要素が強まっており、伝説のオールスターキャストが放つ色気にひたすら酔うべし!
この短評にはネタバレを含んでいます