キカイダー REBOOT (2014):映画短評
キカイダー REBOOT (2014)頑張れ!日本のヒーローものリブート!
再起動=リブートしたいものは何なのか。それが明確に伝わってくる。
興味深いのは、ヒロインのミツコの物語としても読めること。彼女の幼児期の体験から現在の性格までが丁寧に描かれ、彼女がなぜキカイダーに心を寄せていくのかが、納得のいく形で描かれていく。
ゴッサムシティを思わせる東京の夜の冷気、無機物の身体、その対極にある肉弾戦の熱。一部困った合成もあるが、視覚表現のアップデートも意欲的。
だがもっとも印象的なのは、本編のラストシーンの"石ノ森章太郎らしさ"。石ノ森特有の一種のひたむきさ、叙情ロマンといったものが、鮮やかに甦るのだ。
この短評にはネタバレを含んでいます