クライマー パタゴニアの彼方へ (2013):映画短評
クライマー パタゴニアの彼方へ (2013)
やってるコトは凄いが人間が軽い(笑)。
セロ・トーレというと、ヘルツォーク・ファンなら “疑惑の登頂”をモチーフとした『彼方へ』を想起してしまうはず。とてつもない難所なのは判るが、本作の主人公D.ラマがなんだかイイ加減(笑)。「先人が岸壁に遺したボルトなんて使わずにフリー・クライムしてやるぜ!」みたいなことを公言しておきながら、あっさりボルトを使って失敗したり成功したり (結局どちらもネットでディスられる)。ドキュメント班のドタバタも開示しつつ、いよいよフリーで挑む三回目のチャレンジでも「登頂すれば自分のことをもっと知れる気がした」なんてガキっぽい感想しか出てこない始末。ま、山登りをやたら人生と結びつける鬱陶しさより遥かにマシだが。
この短評にはネタバレを含んでいます