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最後の1本 ~ペニス博物館の珍コレクション~ (2012):映画短評

最後の1本 ~ペニス博物館の珍コレクション~ (2012)

2015年8月8日公開 73分

最後の1本 ~ペニス博物館の珍コレクション~
(C) 2012 OTIS JONES LTD - ALL RIGHTS RESERVED

ライター2人の平均評価: ★★★★★ ★★★★★ 4

くれい響

“秘宝館人情物語”じゃなかった!

くれい響 評価: ★★★★★ ★★★★★

アイスランドの港町にある、フリドリック・トール・フリドリクソン監督の映画に出てきそうなオヤジが館主のペニス博物館。ということで、「ザ・ノンフィクション」“秘宝館人情物語”を期待したら大間違い! 最後の“ヒト枠”をめぐり、地元の有名冒険家(&300人斬りのプレイボーイ!)と単なる目立ちたがり屋のアメリカ人がバトルを繰り広げる抱腹絶倒のコメディだった! 片や過去の栄光に陶酔し死を待つ老人、片や「ジャッカス」ばりにムチャし続ける中年と、お国柄の違いやそんな二人に挟まれた館主の姿は爆笑必至。そして、妙にドラマティックなオチなど、キム・ギドクの『メビウス』と続けて観たくなるはず!?

この短評にはネタバレを含んでいます
森 直人

確かに“男の子”ならではの愛すべき1本

森 直人 評価: ★★★★★ ★★★★★

単なる下ネタと片づけられそうだが、登場する人々は真剣そのもの。主人公はアイスランドでペニス博物館を運営する元教師のおっさん。彼は哺乳類のペニスを集めたおし、残るは人間の男性器のみ。そこにアメリカから、自分の巨根を寄付したいという売り込みがあり、事態は珍展開を迎える。

つまり独学でワンジャンルを極めた館長の博物学的情熱と、自らのマッチョ・パワーを知らしめたい米国男の自己顕示欲。水と油、草食系と肉食系くらい世界の違う2人の男が、チンコという接点で出会い、すれ違うのである。

とはいえモノの「収集」、性的な「自慢」という“男の子”によく見られる特性同士なのが笑える。どこかほのぼのする好編だ。

この短評にはネタバレを含んでいます
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