TOO YOUNG TO DIE!若くして死ぬ (2016):映画短評
TOO YOUNG TO DIE!若くして死ぬ (2016)ライター2人の平均評価: 4
長瀬智也の赤鬼メイクが似合いすぎ!
交通事故で死んで地獄へ落ちた童貞高校生が、赤鬼ミュージシャンのもとでギターを猛特訓。地獄のロックバトルに勝ってメジャー・デビュー(=人間界に輪廻転生)し、片想いの女子とキスするべく大奮闘する。
ほとんどノリだけで突っ走るバカ映画。中川信夫の…ではなく石井輝男の「地獄」まんまなセットの絶妙なレトロ感やロック・ネタのギャグもなかなか愉快だ。
情けなさ全開な神木くんの超ヘタレっぷり、赤鬼メイクが似合い過ぎる長瀬くんの怪演も見どころだけど、なんたって皆川猿時演じる“じゅんこ”の強烈なこと(笑)!キャラ的にお笑いコンビ響のミツコと若干被るものの、ウザさと破壊力は遥かに凌駕しております。
神木くん、ラルフ・マッチオと化す!
「IWGP」「タイガー&ドラゴン」など、クドカンと組んだ長瀬智也は、まさに鬼に金棒だが、今度は赤鬼役。地獄の軽音楽部顧問が「ムコ殿」の努こと神木隆之介をイビるまくる。十字路やギターバトルの会場“ジゴロック”など、明らかに『クロスロード』なのだが、2人の関係性は『ベストキッド』。本家にスティーヴ・ヴァイが出てきたようにCharや野村義男が登場するなど、しっかりロック映画なのだが、そこに皆川猿時演じるじゅんこが登場し、主演2人を喰いまくる! これまでのクドカン監督作と異なる演劇の手法を生かした地獄パートとこれまで通りの現世パート。このメリハリと輪廻転生を扱ったことでのドライヴ感もたまらない。