タクシーハンター (1993):映画短評
タクシーハンター (1993)香港のタクシー業界が震撼した問題作!
マジメなサラリーマンがブチ切れ、街をパニックに陥れる内容から“香港版『フォーリング・ダウン』”と称された本作だが、そこはエログロだけじゃない社会派エンタメの雄、ハーマン・ヤウ監督。当時、社会問題だったタクシー運転手など、サービス業界の対応に警鐘を鳴らしながら、身重の妻を失った男の復讐劇や、『悪魔の毒々モンスター』『キック・アス』に近い“ヒーロー活動”要素をブッ込み、『タクシードライバー』のオマージュや旧チャウ・シンチー組(ン・マンタ&アテナ・チュウ)のサポートで味付け。怪優アンソニー・ウォンの演技の振り幅を堪能できるだけでなく、笑えながら、人情にしっかり訴える、日本人好みの仕上がりといえる。
この短評にはネタバレを含んでいます