HiGH&LOW THE MOVIE (2016):映画短評
HiGH&LOW THE MOVIE (2016)ライター2人の平均評価: 2.5
ザックリと90分以内に収めれば、それなりの佳作になってたかも
ストーリーはあってないも同然。対立する幾つもの不良グループが街を守るために団結するという粗筋も、イケメンをとことんカッコ良く撮るという最優先事項を前に脇へと追いやられる。おかげで無駄なショットや学芸会並みの会話シーンがわんさか。ファンならそれでもいいだろうが、そうでなけりゃかなりキツい。
一方、「るろうに剣心」チームによるアクロバティックなアクションは迫力満点。アクション中心で90分以内に収めれば、それなりの佳作になっていたかもしれない。それにしても、バイオレンスはあってもセックスがないのは物足りない。これだけ血気盛んな野郎どもが揃ってザーメン臭が1ミリもしないってのもどうかと思うんだが。
窪田、林、山田だけでスピンオフ希望。
『クローズZERO』『TOKYO TRIBE』ありきの設定は、決して悪くない。出ては消え、消えては出てくるキャラもなかなか面白く、多少演技が棒だろうと、それはそれで愛嬌。そして、ガチで時間と予算をかけたアクションシーンは『るろうに剣心』以来となる、日本映画界屈指のものだと断言。とはいえ、脚本があまりにヒドすぎ! 入江悠と継田淳が協力に入っていながら、尋常じゃないほど回想シーンが多く、まったくドラマが進行しない。しかも、キャラの心情はアクションで語らせればいいのに、延々セリフで語らせるからペラッペラ。続編は付き合いますけど、窪田正孝、林遣都、山田裕貴で、ちゃんとしたスピンオフ作ってくれません?