クーパー家の晩餐会 (2015):映画短評
クーパー家の晩餐会 (2015)名優たちのアンサンブル演技が見どころのファミリードラマ
離婚寸前の熟年夫婦に万引き犯の叔母、リストラされた息子に不倫中の娘など、各人が問題を抱えつつも家族に言い出せないクーパー家。久々に集まったクリスマスの晩餐会で幸福を装ってみせる彼らだが、やがてそれぞれの嘘がバレていく…。
基本的には、社交パーティを舞台に上流階級の名士たちの虚栄が暴露されるジョージ・キューカー監督の傑作喜劇「晩餐八時」(’33)のバリエーション。そこに熟年離婚や経済格差など現代社会の世相を落とし込み、普遍的な家族の絆を再認識させるハートウォーミングなファミリードラマに仕立てたというわけだ。予想通りの展開は平凡だが、揃いも揃った名優たちの見事なアンサンブル演技に救われている。
この短評にはネタバレを含んでいます