フェリシーと夢のトウシューズ (2016):映画短評
フェリシーと夢のトウシューズ (2016)一切のニヒリズムを排した正統派ファミリー向けアニメ
バレリーナを夢見て孤児院を抜け出した少女が、身分を偽って花の都パリのバレエ学校に入門し、その生まれ持った才能を開花させていく。
たとえ家族やお金やコネがなくとも、熱い情熱をもって人一倍努力をすればきっと夢は叶う。一切のニヒリズムを排した明朗快活なストーリーとメッセージは、いい意味でも悪い意味でもファミリー向けアニメーションの域を出るものではない。
一方で、19世紀末のパリを鮮やかに再現したCGアニメの煌めくような美しさは素晴らしいし、パリ・オペラ座バレエ団の全面協力によるアクロバティックなダンス・シーンも、現実には到底あり得ないとはいえ、バレエ少女たちの胸をときめかせるには十分だろう。
この短評にはネタバレを含んでいます