探偵はBARにいる3 (2017):映画短評
探偵はBARにいる3 (2017)ライター2人の平均評価: 4
やっぱり面白いなあ
前作『2』のラストで鈴木慶一とムーンライダーズの「スカンピン」が流れたのを受け、今回は冒頭、はちみつぱいの「大道芸人」と来た(本シリーズの選曲・音楽センスはもっと賞賛されていい)。10,800円ぽっちの安仕事(消費税8%も時代の刻印)が、どえらい事態に転がるプロットの妙味。フォーマットの強さ、古沢良太脚本のアベレージの高さ、ロケーションの良さ。ミステリーとコメディ、ノワールと人情物のバランス。大衆映画として絶品の域に思える。
出てくるだけで嬉しいレギュラーチームに新参キャラが加わって見せ場もたっぷり(志尊淳◎!)。要はシリーズ物ならではの旨味が完全に定着しているってこと。次作も早く観たい!
娯楽要素がさらにUP! 今回も高値安定の面白さ!!
大泉洋と松田龍平の名コンビぶりは健在で、今回も高値安定の面白さ。監督が、東映出身の橋本一からNHK出身の吉田照幸にバトンタッチし、昔のセントラルアーツ制作ドラマのようないい意味での昭和っぽさは薄れたが、ハードボイルドなテイストは崩さずに、軽快なコメディ要素やアクション要素がさらに増したサービス精神満点な娯楽作に仕上がっている。吉田監督は、前作の「疾風ロンド」ではいろんな要素を盛り込みすぎたあげく、まとまりに欠けた感もあったが、今回はシリーズを作り上げてきたキャスト&スタッフの力をうまく活かすことに成功したのでは。主人公コンビの劇中での友人的な関係性も増し、シリーズ継続に期待。